2012-02-26
講演会のご案内 NO 2853
貴乃花親方が吉本の舞台で大阪場所の宣伝をしたというニュースがあった。彼が横綱時代に満身創痍の状態で優勝を成し遂げ、総理大臣杯を贈る当時の小泉総理 が「感動した!」という発言をされて話題を呼んだが、その後、菅総理を揶揄する「菅どうした」と言う言葉が世間に流れ、うまいことを言うものだと感心した ことがあった。
「感動の旅」「感動の景色」「感動の音楽」「感動の味」など、世間には「感動」の言葉があふれているが、我が業界にも「感動の葬儀」「感動のお葬式を」なんておかしな宣伝を行っている業者が存在しているので恥ずかしい思いを抱いている。
前にも書いたが、感動とはサービスを受けた側が感じる言葉で、提供する側が表に出すとは信じられないこと。礼節を何より重視する葬儀という仕事にあって、 そんな基本的なことが理解出来ない人は失格であり、おそらく指標や目標として発想しているのだろうが、謙虚な心があれば絶対に表に出さない言葉だと考えて いる。
全国あちこちから来社された同業者の皆さんや司会者の皆さんに「親を送って一人前の葬儀屋」「孫を持って本物の葬儀屋」なんてこ とを説いてきたが、「幸せ列車」のコラムで「かめかむか」さんが採り上げておられた「葛飾北斎」のことを読み、ちょっと考え方を変更し、「曾孫を持つまで 謙虚に」と思いを新たにした。
同業者の若い後継者が葬祭業の将来について熱く語ってくれたことがあったが、彼が担当申し上げる故人の人生観の表現について触れたので、30代や40代の人が高齢者の思いを勝手に想像してはいけないと諭したこともあった。
ご遺族からさりげなく拝聴する思い出話。また、故人の心残り、ご家族それぞれの心残りを伺い、その中で何か「かたち」にして差し上げることが出来ないかと 努力することが我々のサービス発想であり、そこにご不幸の中で「不幸でないひとときのプレゼント」という発想に至った歴史がある。
発案によって全国に流行した「奉儀」などは、プロセスを学ばずに実行すればおかしいのは必然で、来社されて「本物の意味がやっと理解出来ました」と実感された同業者も少なくなかった。
さて、我が大阪に「大阪仏教テレホン相談室」という存在があるので紹介を。案内には「話せば、心も軽くなる」「仏事相談、信仰相談、その他あらゆる人生相 談を、十宗派の僧侶がお受けします」とあり、月曜日(天台主・真言宗)火曜日(臨済宗・曹洞宗・黄檗宗)水曜日(日蓮宗)木曜日(浄土宗・融通念仏宗)金 曜日(浄土真宗本願寺派・真宗大谷派)の住職さん達が担当されているが、これは2012年度のもので、来年以降は曜日と宗旨が異なるのでお間違いのないよ うお問い合わせを。「06-6245-5110」
(月曜日から金曜日の午後2時から5時まで)
明日、その大阪仏教テレホン相談室が25周年を記念され、下記要項で講演会を開催されます(参加費は無料)ので、ご参加ご希望の方は明日に上記の電話番号にお申し込みを。
日 時 平成24年2月27日(月) 午後5時30分より
会 場 太融寺(大阪市北区太融寺町3-7)椅子席です
ホワイティ梅田・泉の広場(M14出口)東へ200メートル
講 師 安田一之先生(大阪学院大学 国際学部 准教授)
演 題 「不安の時代からの救い“こころの癒しに”ついて 自死を通して考える」
安田先生は「関西いのちの電話養成講座」の講師を担当される臨床心理士でもあり、自死家族やアルコール依存症の心のケアに熱心に取り組まれています。