2012-01-28

思い出から  NO 2824


 過日に検査撮影を受けた「MRI」の結果だが、もう医院に郵送されている筈だと思っているが、医院の前はずっと自転車がいっぱい。きっと流行しているインフルエンザの患者さんが多いと考え、扉を開けるのを躊躇っている。

 もしも結果に問題があるなら、先生から電話がある筈という思いも抱いているが、それにしてもインフルエンザの流行が凄まじいようだ。

 社員に二人目の患者が出たと聞いたが、我が業界は社会の昼食時間が葬儀を行う時間帯と重なることが多く、いつも不規則という宿命があり、体調のコントロールに気を付けなければならない。

 想像以上にストレスの高い仕事。従事している人には胃潰瘍、神経性胃炎、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎というような持病が多く、それがなければ一人前と言わないという言葉まで存在しているので大変である。

 過去に胃カメラで撮影された体験があるが、それはもう35年ほど昔のこと。痛みに耐えかねて病院に行ったのだが、その際、大変な目に遭遇したのが懐かしい思い出である。

 看護師さんから手渡された薬剤を口に含み「飲み込んでください」と言われるまで待たされ、やっと飲み込むことになってベッドに横になったのだが、内視鏡を入れてから胃の中を撮影したら「画面を見なさい。綺麗なものです」と医師の言葉。

「今から十二指腸へ入るから幽門を開けてください」と言われてもどうしてよいか分からず、ただじっと寝そべっていると、「冗談ですよ。そんなことを意識して出来る筈ないんだから」と先生が笑っている。

 しばらくしてカメラが十二指腸へ入った瞬間、先生は「オー!」と驚かれ、「悪いけどこのままじっとしててね」と言われて診察室を出て行かれた。

こんな状況になると誰でも「ガン!?」なんて想像してしまうのも当たり前だが、3分ほど経った頃、先生は数名のインターンらしき人達を伴って戻って来られた。

「こ れが典型的な十二指腸潰瘍だから、よ~く見ておきなさい」と解説されているのはよいが、検査中の患者にとっては大変な苦痛の時間。やがて先生は「この白い 部分が今の痛みの原因。あちこちにある斬られの与三郎みたいな黒っぽい傷跡は過去に患った証のもの。これまでに随分と痛みに苦しまれたことを顕著に物語っ ているね」

 そんなことを聞かされながらモニターの画面を見ていたが、そこには指摘されたような一箇所の白っぽい傷と数箇所の黒っぽい傷の存在が確認された。

「潰 瘍には画期的な薬が開発されているから心配ないよ。今日から痛みとサヨナラ出来るよ」と言われたが、一ヶ月ぐらいの間、食前に服用することを命じられたセ メントみたいなドロッとした液体と、土のような漢方薬には辟易したことを忘れないでいるが、食後に服用する薬の作用なのか、痛みを感じることはなくなった ので助かっている。

 朝方、富士五湖周辺を震源とするかなり強い地震が発生していた。一部には富士山が噴火するのではという風評も流れているようだが、地震の予知は不可能でも、噴火の予知は可能と言われる専門学者もおり、それを信じるなら心配ないようである。

 昨号で触れたように、明日は「大阪女子マラソン」の日。本館の葬儀は何とかなりそうだが西舘での葬儀が大変のようだ。どうか問題ないよう流れますようにと手を合わす。

 今日の結びは「幸せ列車」のページのこと。コラムが掲載されているトップページが工事中だったが、「間もなく完了」と案内され、メールマガジン発刊まで120時間という表記もあった。

 春の特集としてスタートされるメールマガジンだが、テーマは葬儀のプロが体験した様々な思い。人生それぞれが異なるように、送られ方も様々という話題となるだろう。
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