2010-04-07

不幸でないように  NO 2635


 安全問題の指摘から勧告で国土交通省に呼ばれたスカイマークの社長、そのニュース映像にびっくり、謝罪をする立場なのに腕を後ろに組んで入室する態度は信じられない光景。飛行機嫌いは昔からだが、絶対にスカイマークは利用しないと思った瞬間だった。

 全てのプロの世界にあって、法律違反と素人から指摘されることは何より恥ずかしいこと。誤魔化そうなんて発想の経営者はすぐに辞するべき。この社長がトップに居座っているならこの会社の発展は期待出来ないだろう。

  一方で、死を迎えたペットが多数遺棄されているニュース映像にも衝撃を受けた。ペット葬儀社の関連が疑われていたようだが、「ペットロス」という言葉があ るように、家族の一員として共に過ごしたペットが、こんなかたちで見つかったらそれこそ悲劇。何でも「お金」という嫌な社会にあっても許し難い非道の行為 であり、来世の存在を無視する考え方の人が、死に関する仕事には従事して欲しくないと願ってしまう。

 また、NHKの特集で「無縁社会」を採り上げ、「無縁死」という問題に大きな反響があり、プロジェクト・チームが社会に潜む現実にを奥深く踏み込んでいる中で表面化した悲劇的な印象として残っている。

伴侶を持たないケースで兄弟がなければ「無縁死」という将来の終焉の姿が見えてくるが、そんな不幸な葬儀が最近に増えてきているのは事実で、焼香するのは宗教者と弊社のスタッフだけという寂しい葬儀が毎月数件行われている現実には寂しくて悲しい思いを抱いてしまう。

 人の明日の命は分からないもの。昨冬に予想外の病魔に襲われた私も、もしも伴侶がいなければ孤独死を迎えていただろうし、救急車に連絡をしても、玄関の扉か窓を破って救出して貰わなければどうにもならない状況となっていただろう。

  過去に何度か書いたが、病気と寿命は別物と考えられるが、巨人軍の木村拓也コーチのように「くも膜下出血」なんて急病に襲われたらあまりも気の毒なこと。 前日から兆候を訴えていたそうだが、医師の診察までに至らなかったことが取り返しがつかなくなって真に残念なこと。頑強に鍛えられた筈のプロスポーツの世 界にあって、短過ぎる37年間の人生はあまりも悲しい。

 若かりし頃、日産と合併したプリンスのグロリアという車を購入したことがあっ た。近所のモータースの紹介でやって来た担当セールスマンの人柄が素晴らしく、納車されてから週に1回は必ず「車の調子は如何ですか」と訪問してくれてい たが、一ヶ月ほどすると姿を見せなくなり、そんな彼の動向が判明したのはそれから2ヵ月後。定期点検で立ち寄った営業所のスタッフから耳にしたのが「くも 膜下出血」が原因で亡くなっていたこと。単身生活で出勤しないので心配した同僚が訪問、そこで予想もしなかった衝撃の現実を知ったそうだった。

「死は前方からやって来るものではなく後方から近づいて来るもの」と説かれた宗教者の言葉を思い出すが、異変を感じたらすぐに医師に頼る姿勢は重要で、そこに病気と寿命の異なりがあるように思えるのである。

そ んなところから、今日の結びにあるホームページの紹介を。昨年のクリスマス・イブに発信されたものだが、グーグル、ヤフーの両方でトップに出て来るので検 索を。「幸せ列車」というページで誕生から旅立ちまでがテーマとなっているが、中でも管理人の「駅長室」が興味深い。久し振りに訪問したら大正琴のページ が増えていたので是非どうぞ。

 そうそう、昨日に関東にいる親戚から訃報通知の電話があった。取り敢えず姉に供花と香典を頼み、私は葬儀の式場でナレーションを聞いてから妻を伴って入院していた病院へ。そこからリハビリで何度か訪れた大阪城公園の中を歩いてきた。

爛漫と咲き誇る桜の花の下にブルーシートを広げたサラリーマンらしき人達が、夜の宴のための場所取りで座っている姿が何やら気の毒な感じに見えたが、春爛漫という暖かさは快適だった。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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