2012-04-20

学ばせていただいて  NO 2906


 ニュースの中に「東照宮」が破産とあったのでびっくり、呼んでみると青森県弘前市の「東照宮」で有名な日光ではなかった。

「東照宮」と呼ばれるものは東京上野。仙台、広島市内、瀬戸内の耕三寺など各地にあるが、まだ「しまなみ街道」が出来る前のはるかな昔、20代を迎えた頃に行ったことがあった。

 松山観光港から船で島へ渡り、そのスケールの大きさにびっくりしたが、参詣を終わってまた船に乗って三原にの着き、山陽本線の急行「関門」で帰阪したことを憶えており、羽を見事に広げていた孔雀の姿が妙に印象に残っている。

仕事柄、神社仏閣に参詣することは多いが、ご仏縁に結ばれる多くの方々方々から誘われるので幸せである。

ゴー ルデンウイーク前に参詣する遠方の名刹があるのだが、ホテルの情報を得ようと公式ページを開けたら、その重くて動かない現実に痺れを切らし、今時にこんな 重たいHPを?と、我慢の限度を超えるものだったので、宿泊した際に支配人宛てのアンケートにでも書いて来ようと思っている。

 さて、今日は金曜日、「幸せ列車」のメールマガジン発信日。第12号は病院で亡くなられたあるお方のことで、看護師さんの心無い言葉からご家族が気分を害されたという話だった。

  病院と我々葬儀社との間に秘められた癒着問題は、随分昔から新聞記事にも採り上げられたこともあり、社会問題のように物議を醸して来たが、病棟によって出 入りする業者が異なっていたり、事務長、師長、院長さんの縄張り的な問題が表面化している現実もあり、これからもずっと続く寂しい問題であるようだ。

 弊社のお客様の大半は、お客様からの直接のご依頼。これが我が業界の理想だろうが、ここに至るまでには社会的な信用が何より重要で、新聞の一面へのカラー記事掲載や、社会面のトップ記事として紹介された歴史があるからと考えている。

  事前相談に来社されるお客様も増えているが、「どうぞ、他社にもお運びください」とアドバイス申し上げ、「Xデー」を迎えられるまでに残された時間に、 「ご本人が何を望んでおられるか」「ご家族はどうされるべきか」を真剣に考えられ、後悔されないようにというのが結論となるだろう。

「幸せ列車」のHPのには「誕生」から「旅立ち」まで様々な世界が広がっているが、コラムを発信される「かめかむか」さんの内容が秀逸で、私の楽しみの一つとなっている。

今日は遠方から不思議なご仏縁に結ばれる制服会社の女性が来社、久し振りの再会を果たし、4時間以上も話し込んでしまい申し訳なかったが、我が業界の過去、現在、未来についての分析データーを興味深く拝見し、僭越ながら私なりの感想と意見を述べさせていただいた。

  弊社と交流のある全国の同業者や塾生達の現況について情報も頂戴し、もう少しこの世に留まらなければと思ったが、ニュースで世界一の男性の長寿を迎えられ た京都の方の存在を知り、115歳という事実に驚嘆したし、あるテレビ番組で日本の職人の世界に憧れる若い外国人のドキュメンタリーに登場された「人間国 宝」の言葉に感銘を受けた。

その人物のお父さんである先代も「人間国宝」だったそうだが、輪島塗で卓越された特殊技術に送られた称号に対し、次のように仰っていた。

「私の作品を博物館に展示すれば『物』は残りますが、作業工程の技術は意味を成しません。ですから私は時代にその技術を伝承する責務を負っているのです」

  私はそんな立派な人間ではないが、これまで学んだ悲嘆に関する葬祭業界の心を伝承したり、司会者としての「あり方」を教える仕事が残されているような気が する。何度も大病を患っても不思議と「この世」に戻らせていただいたことは、そんな使命を与えられているのかもしれない。前にも書いたが「使命」とは 「命」を「使う」ことである。残された時間を有意義に費やす重要性を教えられたような気がしている。
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