2018-06-01

忘れられないこと  NO 8215

検査スキャナー葬儀という仕事に従事し、多くの方々の葬送を担当して来た歴史があるが、忘れられない体験も多く、今日はそんな中の体験談を。

ある女性が若くして亡くなられた。男の子と女の子が小学生という悲しい葬儀だったが、数軒重なっていたところから葬儀当日にその式場であるご自宅へ到着したのは開式10分前で、担当責任者と打ち合わせを済ませて開式となった。

導師が入場されて着席。そこで開式の辞をアナウンスしたのだが、祭壇を見て瞬時に違和感を抱きその現実を知って恐ろしくなった。

ご当家の天井が異常に低く、三段飾りの二段目に置かれている燭台のローソクの炎が天井を焦がさないかと心配になったからで、いつも式場に準備して行っている消火器を司会台の横に置いてずっと落ち着かなかった。

葬儀式が終わって導師が退出された後に確認に行ったが、天井はかなり熱くなっていて責任者を呼んで厳しく指導しておいた。

この葬儀に子供達の同級生達が参列していたが、男の子と私の娘が同級生で、娘の姿を確認して驚いた。

男の子とは何度か銭湯で顔を合わせていたが、その後は言葉を交わすようになって妹さんと共に頑張ってと慰めの言葉を掛けていた。

それから月日が流れた。久し振りに銭湯の中で彼の姿を見たら彼がニコニコしている。彼は高校を卒業してすぐの頃だった。「僕、就職が決まって勤務しています」と嬉しそうに話し、大手の電力会社に就職していることを知った。

それから1年も経たない内だった。彼の妹さんから「兄が亡くなりました。お葬式をお願いします」と電話があってびっくり。急いで参上したら仕事で電柱の上で作業中に関電事故が発生し、死に至る落下事故とい悲しい出来事を知った。

通夜と葬儀は私が担当したが、祭壇の遺影が涙で見えず、銭湯での彼の表情を思い出しながら悲しい司会をしていた。

生きていたら46歳になっている彼。妹さんはきっと結婚されてお母さんになっているだろう。彼女の幸せを願って手を合わせよう。

銭湯とは心身を温める効果がある。弊社の式場で通夜の後に来られている人達も多く、少しでも慰めや癒しに繋がればと願っていた。

大病に襲われる日の夜も銭湯に行っていた。蒸気の出る湿式サウナに入っていたが、割烹をやっている友人が先に入っていたのだが、左足の膝の下が涼しく感じるので「冷たい風でも入って来るのかな?」と言うと、彼那「何をおかしなことを言っている?」と驚いていたことを憶えている。

その一週間ほど前に銭湯の湯船に入ったら、左半身が水風呂に感じたこともあり、それらが一過性の脳梗塞の兆候であることを入院後に知った。

2秒間呂律が回らなかった出来事もあったし、テレビの画面が急にシネマスコープみたいに上下な狭くなった体験もあった。

そんな兆候が出たのは1月のことだったが、医師に伝えたら「3月にMRI検査を」だったが、2月のある日に就寝中、未明に発病してしまった。

その後も何度か入院しているが、悪運だけは強いみたいで試練と考えて生かされている。

今日の写真は「CT」や「MRI」お検査機だが、数日前のテレビのCMでキャノンが開発した「MRI」は騒音を99%カットしたと言っていたので信じられないレベルである。
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