2003-01-08

スタッフの悩み   NO 308

葬儀は、終わってからが大変だと言われている。

 近所の挨拶、親戚や参列者への御礼の電話。供花や弔電の御礼に見舞いの御礼など、毎日、それこそ後始末。

そんな中に「知りませんでした」と、弔問の方もやって来られ、何回も同じ臨終時の話をしなければならない。

 そんな頃に併行して七日七日の法要準備をしなければならないし、少し落ち着けば名義の書き替えや様々な法的な手続きも進めなければならない。

 大切な方が存在しなくなったという悲しみの中で、次々に押し寄せる現実に右往左往することになるが、一人の人間を送るということの大切な責務に、存在感の大きなことを思い知らされることになるのです。

 葬儀に疲れ、悲嘆の心境では1冊の本を開かれることさえ苦痛だそうで、弊社では、上述に関する事柄をタイムリーに3日毎の手紙に託し、合計で10通を送付申し上げている。

 さて、そんな中に提案されていたひとつのテーマが、今、スタッフ達の悩みとして問題になっている。

 それは、故人の形見の整理に関するアイデアで、思い出の着物などを小物入れやバッグにする形見分け方法なのだが、呉服屋さんの業界に寒風が吹いている社会状況。これらの対応をしてくださるところが激減して困っているのです。

  数日前、大切なお客様からお電話を頂戴し、お母様のお着物で小物入れを創作し、親しかった方々に贈りたいとのご要望があったのだが、数件のお店に当たって みたが、もうそんなサービスを受けてくださるところが少なくなり、今、私の友人の呉服屋さんに調査をお願いしているところである。

 これまでに何度かお応えしたこのサービスは大好評。贈った人と送られた人の両者から喜ばれていたのに、気がつけば産業に変化が生じている。インターネットで調べているスタッフも苦労しているようだ。

 そんなサービスを「かたち」として具現化くださるお店があれば、是非ご紹介をいただきたいのです。

 故人とえにしに結ばれた方々に、思い出を形見として差し上げることは素晴らしく、弊社の企業理念の一つでもあり、この「独り言」をご笑覧くださるお方で、「こんなお店の存在が」という情報を頂戴出来れば嬉しいところです。

葬儀に付随するサービスが多様化してきています。既成概念に捉われず、新しい発想が求められています。

これからの時代の葬祭サービス提供のキーワードは「愛」「癒し」「思いやり」で、社会の賛同と歓迎を頂戴することが葬祭業の存在価値につながり、その先に私達「別れ」と「悲しみ」のプロの文化創造があるのです。

 私なら「こんな発想が」。そんなご意見やアイデアがございましたら、是非、お教えいただきたいものです。なにとぞよろしくお願い申し上げます。
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