2013-03-03

桃の節句  NO 3209


 北海道の天候が台風並みの猛威を振るい、雪で立ち往生した車内で亡くなるというお気の毒な出来事があり、列車の運休や航空便の欠航が相次いていた。

 航空便という言葉が出たところで触れておくが、今日、日本航空が「ひな祭り」に因み、操縦士や機関士など全員女性というフライトを行って話題を呼んでいた。

  そんな日本航空に関する問題が最近に目立って多いようだ。格安航空会社が運航を取り止めた路線で一気に価格をアップさせる事実も問題になっていたが、破綻 処理に巨額な税金を投入したにも関わらず、再上場の背景には役員の関連企業が多くの株式を購入していたことが国会で追及され、財務大臣が「インサイダー 的」なんて言葉を濁していたのが印象に残っている。

 さて、昨日の号で「幸せ列車」のページを訪問された方もおられただろうが、最新号のコラムでは今日の「ひな祭り」について、東京と京都の逆の並び方が話題になっていた。

 まずは昨日号の<HOME>からご一読くださったらご理解いただけるだろうが、エスカレーターの左右のマナーのレベルとは異なる世界があるので興味深いところである。

 神道の葬儀に「右剣左鏡」というしきたりがあるが、祀られる側か向かって見る側かで曖昧に憶えて混乱するケースを何度も見たことがある。

 前にも書いたが「右近の橘」「左近の桜」を考えればすぐに祀られる側からのことだと判断出来るが、中途半端に憶えると誤解してしまうことも多く、我が業界の若い人達に「京都の右京区と左京区のことを思い出しなさい」と教えたことがあった。

 御所の紫宸殿や平安神宮のこともあるが、平安時代に「右近衛府」が「橘」から南を陣にしたことから始まったという説もある。

 天皇、皇后の両陛下は、どちらが左右にと考えるだけでも歴史の問題が尽きないが、昔からのしきたりが何かのことから急変したこともあるだろう。

 神道の世界で著名な先生から教えていただいたことだが、「左」とは「陽足る」から生まれたそうで、「陽」と「陰」が複雑に絡んで頭が混乱したことも懐かしい。

「ひな祭り」は3月の最初の「巳」の日に行われるべきという説もあり、それからすると今年は3月4日となるが、3月3日と定説化してしまった現代では受け入れは無理だろう。

 青春時代の仲間に「桃の節句」が誕生日という女性がいた。その彼女と45年振りに偶然に商店街で再会したのだが、杖を手にする私に気付いて声を掛けてくれたのに、私には誰か分からず、自宅に戻ってから思い出したのだから情けない話。

 彼女がマスク姿だったこともあったが、声に聞き覚えがあったのでずっと気になっていたのだが、再会してから3時間後に思い出したのだから自分自身に腹立たしい思いを抱いた。

 もう二度と会う機会はないだろうが、昔話が出来なかったことが残念で悔やみながら、彼女の健勝と幸せを祈念して手を合わせよう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net