2012-10-21

参拝に  NO 3082


 今日21日は「お大師」さんの日。四天王寺に行ったら簡易テントの店がいっぱい並び、人でごったがえしており、毎月恒例の賑やかさを体感して来た。

<こんな物まで!>と思うような物が販売されている。大工さんの道具である「鑿」や「金槌」の錆びた物が並んでいるし、一方には古いレコードが1枚300円で販売されていた。

 四天王寺のそんな風物詩は「上方落語」の中にも多く出て来るが、「米朝」さんや「枝雀」さんが語られたのを聞いたことのある「地獄八景亡者の戯れ」が印象に残っているし、境内では3丁目の夕日の時代に見た記憶のある「覗きからくり」の世界を懐かしく思い出される。

 今春、孫達が大阪へやって来た時にNHKの隣にある歴史博物館に連れて行ったが、その時に片隅に「覗きからくり」が置かれていたのでびっくりした。

 六角形が八角形だったと思うが、周囲に幾つか望遠鏡のような覗き窓があり、オジサンとオバサンが棒で板を叩きながら独特の語り口調で物語を聞かせるもの。中を覗くと「あの世」の地獄の光景が描かれており、そこには幼心に勧善懲悪が自然に習得する世界があった。

 尼崎で信じられない事件があったと連日報じられているが、主犯とされる女性や加担した多くの人達が幼い頃にこんな「覗きからくり」を体験していたら、少しは「あの世」の存在を信じ、ひょっとしたら犯罪に手を染めていなかった可能性があったのではと考えてしまう。

  宗教を発展させるには「あの世」の存在をしっかりとしたストーリーで納得させる説得力が重要だが、時には自爆テロのように「あの世のハーレム」や「家族親 戚の幸せ」を煽り、被害者や遺族のことに一切触れない恐ろしいマインドコントロールもあるが、素朴な勧善懲悪のシナリオは、道徳心という観点からも大切だ と思っている。

「幸せ列車」のコラムのページで、過日に「かめかむか」さんが道徳教育について触れられていたが、最近に発生している事件のニュースからは、そんな考え方が欠如しているのではと考えさせられる。

 四天王寺から天王寺駅につながる谷町筋を歩いていると、「あもや南春日」という和菓子店の前を通るが、この店の本店は生野本通り商店街を東に行ったベルロード商店街の中にあり、私の好物があるので妻がよく立ち寄っている。

 その谷町筋の店だが、入り口のところに「笠餅」が置かれてあり、こんな実物を目にする機会は少なく、伴っていた妻に説明したら驚いていた。

  都会では「笠餅」という習慣が少なくなったようだが、本家が地方から来られるというケースでは「笠餅」のことを持ち出されることもあり、その対応が求めら れるが、満中陰に用意されるところから「四十九餅」や「忌明け餅」という別称もあり、最上部にある大きな「お餅」を人型に切る「やりかた」を知る人達も少 なくなってしまったようで寂しく感じている。

 ネットで「笠餅」と検索されたら「しきたり」や「実物の写真」が掲載されているが、興味のあるお方は一度お調べをと願っている。

 昨日から写真の添付に不具合が生じている。現在調べておりますのでご海容をくださいますように・・・合掌
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