2012-03-16

ラストランに想う  NO 2873


 夕方、大阪駅を出発する寝台列車「特急 日本海」のラストランを特集するニュースがあった。また、大阪と新潟を結ぶ「急行 きたぐに」も今日で最後の運転となるそうだが、「日本海」は湖西線経由、「きたぐに」は米原や長浜を経由していた。

一方で、初代の「のぞみ」として活躍していた「300系」の列車も今日がラストラン。1992年に東京と新大阪間に登場し、220キロだった「ひかり」の最高速度を大幅にアップし、270キロ運転で2時間30分で走行するという画期的な転換であった。

 翌年には新大阪と博多間にも登場、2時間49分を売り物にしていた「グランドひかり」より19分も短縮し、山陽道を駆け抜けた超特急の登場だった。

 走り始めてからすぐに博多からの帰路に利用したが、当日は注意報が出ていたほどの強い風が吹いており、<大丈夫かな?>と恐怖感を抱いて乗車したことを憶えている。

 その後、丸型の航空機みたいな「500系」が300キロの高速運転で登場するまで、新幹線の花形として風靡していたが、やがて登場してきた「700系」や「N700系」により、引退の道に至った歴史がある。

 何度も利用したことのある列車だが、新幹線で週に5000キロの移動経験があり、その半分が「300系」だっただけに特別に懐かしく、世の流れを感じながら去来する思いに浸る今日で、NHKのニュースナインを見ながら感慨深いひとときとなった。

さ て、今日「金曜日」は「幸せ列車」のメールマガジン送信日。第7号のタイトルは葬儀終了後の「形見分け」だが、トップページに管理人である駅長さんが創作 された「特急日本海ラストラン」の世界があり、コラムのページには冒頭に書いた「日本海」と「きたぐに」の北陸トンネル内で起きた火災事故について書かれ てあり、両列車の不思議な「えにし」を興味を抱くことになった。

 スピードアップによって時間短縮が歓迎される一方で、のんびりと優雅な列車の旅をと提案する企画に人気があるそうだが、振り返ってみれば、在来線の特急列車や新幹線に食堂車が連結されていた時代が懐かしいものだ。

  随分昔の話だが、話の種にと札幌から上野まで「北斗星」を利用したことがあったが、17時間という所要時間の退屈感は想像以上のもので、青函トンネルを走 行している際にテレビで流されたトンネル工事の記録を見た後、ビデオを借りに行ったら「寅さん」シリーズが多かったことが印象に残っている。

 その「北斗星」の車内で限定販売されている懐中時計を購入し、講演時の演題の上に置いて重宝していたが、名古屋のホテルで講演した際に片付けるのを忘れ、気付いて戻った時には消えていて残念な思い出となっている。

 誰かが愛用してくれていると思うが、時計の中心に描かれた「北斗星」のヘッドマークをはっきりと憶えているし、もう一度乗車しなければ購入出来ないので寂しい限り。次回は「トワイライトエクスプレス」か「カシオペア」を利用したいと考えている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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