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2004-04-30

慈 曲   NO 779

遠方から来られた2人の来客、隠れ家で6時間の打ち合わせを終えて帰られた。

 今、様々なマスメディアの注目を集めている会社だが、画期的な企画を進めており、そのシナリオ作りに協力することになった。

 結論としてセミナーの講師を依頼されることに至ったが、全体構成は、きっと出席の皆さんが驚嘆される内容になると予想している。

  誰もが知るテレビ番組の取材も決定。全国の多くの葬儀社さんを取材されたそうだが、「こんな形式は初めて。求めていたことがここにある」という賛同のお言 葉を頂戴し、予定されていた他社さんの分は割愛されてしまうとのこと。また、同業者の方から怒りを受けるかも知れない。

 さて、そんな2人を見送り、大勢の弔問者が来られたお通夜に行って来た。

制服を着たかわいい子供たちが参列している。子供たちはガールスカウトに所属、指導者に伴われて焼香をしている。

 中に涙を流している子供もあった。<きっと感受性の強い子だ>と思ったが、焼香の仕方が分からず、指導者が介添えされている光景に葬送に大切な「やさしさ」と「あたたかさ」を感じた。

 <あれっ?>と思うこともあった。別の子供の焼香だが、<何か変>と感じたのはサウスポーだったから。前方から見ていて、これまでに気付かなかった意外な盲点を知る体験に。

 この話で少し脱線するが、数日前の葬儀での出来事。1人の会葬者から「お願いが」と言われた。

伺ってみるとお急ぎの事情があるとのこと。そこで「先に焼香を」とのご希望にお応えしたが、その際に思い出したのが高速道路の料金所の「ETC」。お急ぎ「焼香レーン」なんて想像してしまった。

 今、明日のナレーションを創作している。故人は、突然のご逝去。何よりお悲しみの強い光景が思い浮かぶが、女性スタッフが拝聴してきた情報から、お好きだった2曲の歌をキーワードにすることにした。

 レクイエムとしての編曲はプロのパワーを拝借したが、その演奏を耳にしただけで涙が込み上げてきた。

 <これこそ『慈曲』だ>と、瞬時に慈しみと癒しの世界に引き込まれたが、同時に心配しなければならいことに気付く。

 創作したナレーション、私と2人の女性スタッフがナレーターを担当する3人形式。女性ナレーターが泣き声になってしまう恐れがある。それだけ、この編曲イメージが強烈。

 そんなことを考慮すると3人の順番変更も重要になってくる。明日の朝からテストをさせ、それから決定をすることに。プロデューサーの仕事で重要なことは、何よりキャスティングだと言えるだろう。
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