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2006-02-11

「偲ぶ会」続編  NO 1422


 写真は、お客様がお帰りになり椅子が撤去されてからの片付けの光景だが、司会台の横に音響機材をセッティングしてくれた女性のミキサーさんとの会話に興味を覚えた。

 閉会までずっと後方で待機してくれた若くて素敵な彼女、弊社のチーフ・パーサーの制服に目が留まり「変わったスーツ?」と思ったそうだが、それは悪い意味ではなく分かり易く言うと「カッコいい」とうことで、後ろ姿に礼節とオシャレを感じたとの感想だった。

 この「独り言」を1年前ぐらいからご訪問くださる皆様にはお分かりだろうが、彼女の制服は「リフィン」ブランド、ホテルという会場では特に際立つようなお声をいただくことが多い。

 ご祭壇を中央にして横に広い会場、センターマイクから司会台まで20メートルぐらい離れている。リハーサルのやりとりで、祭壇前と司会台を何度も走った影響で腰痛に陥ってしまい<若くないな>と自己反省も。

 しかし、チーフ・パーサーも、本番中に反対側に移動するために、ご祭壇裏側のホテルスタッフ専用エリアを10回ぐらい往復していたので大変だったよう。

 第一部終了後、あちこちのテーブルからお言葉をいただいたが、演出音楽の評価が非常に高く、特にレクイエム編曲で「献奏曲」とした「黒田節」が大好評、もちろん高橋三鈴さんの生演奏、ハープバージョンだった。

テーブル会話で「これは、誰がプロデュース?」との質問から「司会をしている人」ということで「偲ぶ会専門の人?」に発展、私が葬儀社の人間であることを知られて驚かれた方が多かったそうだが、それだけ我々葬儀社が低く見られていることに淋しい思いも。

しかし、ホテルとブライダル司会者では絶対に不可能というご体感に至ったことは、我が業界のイメージアップに貢献したのだろうと自負している。

 祭壇を設営したのはホテル側の大手フラワー会社だが、センターがずれていることから変更を願い、<もしも!?>という恐怖感から、ご遺影を支える備品の安全を確認して貰った。

 横から見ると「支え」の上下バランスが悪そう。もしも本番中にご遺影が傾くことがあればすべてが終わり。そんな危険性のチェックこそがプロデューサーの重要な仕事でもある。

 そんな事態になったら司会の立場はどうなるのだろう。「設営は私ではありませんので」という責任逃れのコメントが出来るだろうか。そう考えるからこそ「司会」から「司式」への意識転換を抱くのである。

  その祭壇について私の<!?>をここで記したい。ステージをそのまま見せる設営は以前の問題。敢えて指摘はしなかったが、最も重視されるべき故人のご遺影 が飾られる聖域、そこに配慮が掛けているのはホスピタリティの欠如。ホテル、フラワー会社は猛省されるべきだと指摘する。

 この「独り言」のご訪問者だけに「内緒話」として、ひとつだけハプニングについて。

「感激した」とご機嫌でお帰りいただいた市長さんに、私は確信犯でとんでもない失礼なことを仕出かしていたのである。内容については「時効?」になった頃にオープン化するかも。

 ご出席者には全く分からなかったことだが、取り敢えず、このコラムで大阪市長さんに「ごめんなさい」と手を合わすことに。

 ご出席くださった方から頂戴したご感想、その中の「退屈しなかった」も嬉しいこと。

一周忌「偲ぶ会」だったが、男性、女性を問わず目に涙を浮かべておられたお姿も少なくなかった。それは、故人のご生前の時代に戻っていただけた「証し」のように考えたいし、そこに「偲ぶ」という意味がある筈。

澄んだ透明の涙、それは、その人の心の美しさを物語るものだと信じている。
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