2003-02-15

ホテルでの 『偲ぶ会』     NO 345

朝、事務所に入ると同時に、協会の九州のメンバーから電話が入った。

 昔から、我々夫婦が懇意にさせていただいているお寺様に関する訃報であった。

亡くなられたのは、ご住職の奥様のお姉様。

葬儀は、メンバー葬儀社の第2斎場で執り行われることを知った。

すぐに九州へ弔問に行かなければならないが、現在に抱えているスケジュールでは無理。世の中とは皮肉なもので、自分の思い通りに行かないことを、また教えられた。

 取り敢えず供花を依頼しておいたが、落ち着いたら九州に行かなければならない。

 さて、昨夜から喉の調子がおかしかったが、朝を迎えたら少し熱っぽく、完全な風邪の兆候。プロとして恥ずかしい現状となった。

 お陰で今日のホテルでの「偲ぶ会」、声の調子が今ひとつ、ミキサーさんにイコライザー調整で無理なお願いをしてしまった。

 ホテルで導師をつとめられたのは、お若いご住職。大きな張りのあるお声で、マイクも必要のない勤行の中、厳粛な式次第が進められた。

 会場空間を式場空間に神変させるためのオリジナル「奉儀」。この開式前の世界をご住職がご覧くださり、「何より静寂の式場になりますね」とのお言葉を頂戴し、ご退出後にお着替えになり、第2部「偲ぶ会」のオープニングもご体感いただくことになった。

 そんなところから、8分間の追憶ビデオとナレーション、続いて星名登録証奉呈式を3分30秒と予定していたのを変更し、急遽、プロローグに4分20秒のナレーションを追加した。

 これは、半分がアドリブ。発想したイメージは「プロジェクト?」。田口トモロヲさんの口調でナレーターをやってみた。

  合計16分間のオープンニング・セレモニー。それらが済んでお帰りになるご住職。お見送りを担当したホテルスタッフが拝聴したご感想によると、「故人の 『人となり』がよく理解出来、ご遺族との今後のコミュニケーションに大きなプラスとなりました」とおっしゃっていただいたそうだ。

 献杯が終わって「お斎」のお食事が始まってしばらくすると、私がいた司会席に、故人の娘様がお越しなり、「心に残りました」との感謝のお言葉を掛けてくださって恐縮。

 参列者の皆様には、きっと様々なご感想やご意見もあられるだろうが、単なる「会」や「集い」にしたくなかったプロとしての私の思い。「式」としての緊張感だけはお感じいただけたものと自負している。

 スケジュールの関係で、次の式場に向かうことになったが、ご遺族のお悲しみのご心情に、いつか朝や春が訪れることを願っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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