2003-04-24

音 楽    NO 409

私の自宅からメモリアルサービスの事務所まで、最短コースを歩けば丁度1000歩あり、健康のためにと重いバッグを肩にして歩いている。

 もう少し歩こうと思った時は別のコースで、1500歩の距離となる。

 1500歩のコースは、その半分が商店街。知人が多く、途中で何人も挨拶をしなければならないが、夏と冬には有り難い通勤路で、空腹の帰路は、途中で寄り道をしてしまうことも少なくない。

 事務所に入り机に座ると、報告書が置かれてあった。これは、過日に上述の商店街に完成した小さな公園の完成記念イベントの請求書で、弊社が設営担当した内容明細が記載されてあった。

 当日の雨を予測して設営したテントだけを実費で請求し、音響設備など付随するすべてがサービスと表記されていた。

 このイベントには30人ぐらいのブラスバンドの出演もあり、多くの参加者があったようだが、私は、女性スタッフの要請で、隠れ家で約1時間を費やすことになった。

 「イベント会場のBGMは、如何いたしましょうか?」

 打ち合わせに参上した彼女がそんなことを確認したそうだが、相手様は、「音楽は社長の専門。すべてお任せ」ということでこうなった。

 こんな時、私の秘密兵器が役に立つ。「これとあれ」、それですべてが解決することになる。

 費やした1時間は、担当女性スタッフに「こんな音楽の存在がある」ということを教えること。彼女は、初めて耳にする音楽を耳にしながら、「面白いものがあるのですね」と返してきた。

 こんな場合のBGMで大切に考えることは、ブラスバンドを生かせる配慮。そんなことをレクチャーしながら選曲についの薀蓄を並べた。

 さて当日だが、生憎の雨。朝から急遽、テントを増設することになったが、何とか間に合った。

楽器に雨は最大の敵。奏者達に差支えがなかったように祈念するばかりであった。

私は音楽をこよなく愛している。ギター、ピアノ、ハモンドオルガンにも挑戦したことがあるが、最も自慢できるのはハーモニカ。めったに演奏することはないが、郷愁というべき独特の音色が気に入っている。

多くのクラシックコンサートにも出掛けたが、素晴らしい本物の音楽家達との出会いもあった。

本物の奏者が精魂込めて楽器に取り組む時、楽器がドレスアップをしたように光り輝き、幸せそうな表情を見せる。私は、そんな情景に至福を覚える。

私の音楽に対する思いは、葬儀演出音楽であるオリジナルCD「慈曲」の制作にまで進んでしまった。それは、道楽的に始めた行動であったかも知れないが、今、社会で高い評価を頂戴しているのだから、人生の証しを残せたように思っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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