2002-12-07

友引の日のスケジュール    NO 276

昨日、明治40年生まれ、享年96歳の女性の葬儀を担当してきた。

 ご伴侶が51歳で亡くなられてから5人の子供さんを育まれ、大東亜戦争で北満州に出兵されたご主人を送り出された時の思いが辛かったようで、その当時の軍歌をよく歌っておられたと伺った。

 とても静かな葬儀で、12人のお孫さんと21人の曾孫さんの存在があり、皆さんでお柩にお手添いいただいたが、そのお柩の中には、俳句に造詣深い喪主様が詠まれた「納棺へ 菊の葉屑の従いて逝く」という句の短冊が納められていた。

 私にも、一人だけだが孫の存在がある。
私 が死を迎えた時、自主的に「お爺ちゃんへ お別れの言葉」を捧げてくれる教育をしておきたいと心底から思っているが、それには、日頃のコミュニケーション を大切にしなければとプレゼント作戦を展開しているが、やはり「物」で「心」は左右されないところから、1年後ぐらいからは作戦変更をしようと画策してい る。

 夜に担当した通夜は、天理教の教会。冷え込みが強く、腰がジンジンと痛みはじめ、どうしても火の側に行くことが多くなり申し訳なかったが、若い方々が15人ぐらいで奏楽を担当され、琴の音色がもの悲しさを醸し出していた。

 さて、今日は、友引の日だが1時間30分の葬儀がある。それを終えると講演が待っている。
これは、NPOの後見ネットワークのボランティアグループに対する葬儀の講義で、崇高な思いを抱かれて集われる皆様に「葬儀とは何か」ということを、映像を交えて講義することにしている。

 こんな講演活動も私の大切な仕事の一つで、これも生きた証しとなるとの思いから、葬儀社団体を除く一般向けの講演は、交通費だけを頂戴する条件で引き受けているが、この団体には交通費を含め、私自身もボランティア精神で担当している。

 私の講演には特徴がある。受講者を参列者として体感させる空間演出を重視し、映像を活用しながら儀式空間に引きずり込むシナリオになっており、これまでにあったように、同業者や宗教者が体感されると「衝撃の世界」という言葉が返ってくる。

 『体感に勝るものなし』 これは、私がよく用いる言葉だが、1時間の講義より5分の映像の方がインパクトで勝り、私の講演に欠かせない相乗効果がシナリオシステムとなっている。

  過日の大阪研修会で、全国の若手メンバー達がしてくれた私の「偲ぶ会」用の作品。思い出の写真に画像処理を施してパネルにしてくれた10数枚の写真や、日 記風に編集されたビデオ映像も大きな利用価値があるし、何より説得のパワーがある。少し荷物にはなるが、早速試してみることにした。

 創作してくれたプロジェクトチームも皆さんに、ここに改めて感謝を申し上げる。

 講演の終了後は、あるお寺様の檀家さん達との毎年恒例の忘年会に出席するが、私が何かしなければならない時間が予定されており、そのシナリオも考えなければならない。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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