2005-06-01
人生学校 NO 1174
我が家の冷蔵庫にビールは入っていない。昔からあまり飲まないタイプ。今年になってから特にビールを敬遠していたが、昨夜は寝付きがいいようにと小さな缶ビールを銭湯で頂戴してきた。
真っ赤な顔で「独り言」を発信後に就寝。その影響からかバイオリズムが正常に戻ったみたい。
早めに出勤、隠れ家でナレーションを打ち込んでいると「お願いが」とチーフ・パーサーがやってきた。
彼女の手に故人の情報が書き込まれたノートがある。その中に昨夜のご法話のメモもあり、開きながら彼女らしい提案が始まった。
戦時色に包まれた時代で学校に通えなかった環境、故人は70歳を機に夜間中学に通われ卒業、続いて定時制高校で勉学に勤しまれた中でご入院、そのままご終焉を迎えられた経緯があり、それはご本人とご家族に共通する「お心残り」となっているとのこと。
彼女が描いた構想が「卒業証書」の制作。証書に記す文章と式次第の中で奉呈するシナリオをということだった。
完成寸前のナレーションを白紙に戻し、新品の証書用紙があることを確認、すぐに本文を創作することに。
日数があれば、学校に参上して校長先生に無理なお願いという道もあるが、時間がない。そこで発想したのが「人生大学の卒業」で、ご導師から贈っていただくことが理想というコンセプトで本文作り。
開式前の打ち合わせ、現物をご覧いただきながら紹介のコメントを。ご導師は「協力しよう」とお応えくださった。
やがて葬儀が始まり引導が終わった。そこで打ち合わせ通りに女性スタッフがエスコート。証書の入った黒盆を手に前方へ。ご導師がご遺影に向かって読み上げ られ、喪主さんの手からご祭壇に奉呈となったが、ミキサー担当の女性スタッフが流した表彰バージョンのBGMもピッタリだった。
ご導師がお読みくださる雰囲気も素晴らしい。プロデューサー、司会者として、改めて葬儀は<こうあるべきでは>と自己納得も。
夜は遠方のお通夜に行ったが、明日の天気予報は大雨。しかし全天候型の式場で<助かった>とホッとした。
通夜終了時の謝辞フォローは年表バージョン、それがどんなものかは協会のメンバーや塾生達が知るが、これも私のオリジナル進行のひとつ。きっと5年後ぐらいには全国で流行すると断言しよう。
そうそう、過日に行われたご葬儀、ご遺族から嬉しいお言葉を頂戴してきたと担当者。おそらく信じられないと考え紹介いたしませんが、これこそ高級葬儀の指針する理念で「ご仏縁」の意味する本義に近付けたような思いがして嬉しい日となった。