2002-07-04

お待たせいたしました    NO 125

恋人との待ち合わせで、少しの時間オーバーには味?があるだろうが、待たされることの好きな人はいないだろう。

 散髪屋さん、病院、食堂で待たされることは、誰もが嫌であり無駄な時間の消費となってしまう。

 今年の始めに、ある大きなスーパーマーケットのオーナーとお話をしたが、近くに競争相手の大きな店舗がオープンし、激戦を交わしているとの悩みを打ち明けられた。 

「何か、アイデアはありませんか?」

 そんな問いに、ふと言ってしまったことが上記「待ち時間」。買い物をしてお金を支払うのに、並ばされて待つほど嫌なものはないということだった。

 そんな独り言のようなことを、その人物はすぐに実行され、大きな成果を上げられたというのだから面白いものだ。

 売り場を少し割愛し、レジを3箇所増設しただけで、お客さんが3割も増え、その大半が競合する店舗からの流れ組みであった。

 商品単価が10円、或いは100円安価であることを売り物にしても、レジで10分も待たされることになれば、渋滞しない方の店を選ぶのは道理であろうし、高速道路の料金所の渋滞体験をすれば誰でも解ることである。

 因みに、ある都市交通研究家が、面白い事実を教えてくれたことがあった。

 高速道路の料金所での渋滞は、1キロ5分の数式が成り立っているそうで、その後、その証明となる体験を何度もしたので事実だと確信している。

 しかし、ある時、1キロで15分を要したことがあった。それは、料金支払い後にも渋滞が発生していたからであった。

 さて、我々葬祭業に、電話による葬儀の依頼があった時、中には悲嘆のパニック状態から、常識では考えられないような体験をすることも多い。

「亡くなりました。すぐに来てください」。それだけで電話を切ってしまわれたこともあり、何処の何方さんかが解らなくて驚いたこともある。 

また、「かしこまりました」と電話を切ってから、5分も経たない内に「まだですか?」との電話があった。

伺ったご住所からすると、車で出掛けても15分は要する距離。消防署よりも迅速な行動を求められる心理の発生でもある。

数年前の元日の朝、不思議なことがあった。仮称を私の姓である「久世」としよう。
久世家から葬儀の依頼があったのは、午前8時10分。5分後には担当者が出発し、その10分後、つまり8時20分にはご当家へ到着している筈。

「久世と言います。葬儀をお願いしたいのですが」 その電話を頂戴したのは午前9時。
「まだ、着いていませんか?」と返したのだが、どうも話しが噛み合わない。 

数分後、「えっ」と思う事実を知った。噛み合わない筈。同姓の別のお家からだった。

ややこしくて、社内や取引先が混乱したのは申すまでもない。供花受注の電話の際、事情の説明から始めなければならない2日間となった。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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