2006-12-30

晦日の出来事から  NO 1733


 昨日は昼食抜き、今日は朝食抜きで仕事を担当。ちょっと太り気味だったウェストのことを考えると<よかったのかも?>と思っているが、やはり「しんどい」感じだ。

  お通夜での出来事だが、弔問者がやって来られる玄関に場違いな服装の人物が立たれ、弔問者を誘導されて何か言葉を掛けているよう。それをお気付きになった 会社の方が弊社のスタッフに質問され、担当者がご本人に事情を伺ってみると「一昨日からこの場所に住んでいます」とのこと。

 式場の周囲は大阪でも歴史ある霊園墓地、その方はホームレスの方だった。ご鄭重に「ご移動を」と願って解決したが、今日、そんな事実を耳にしてスタッフ達に過去の経験を話しておいた。

「葬儀に『お供養』は大切なこと。そんな場合は喪主様にご相談申し上げ、『お供養にご用意されている返礼品を差し上げていいでしょうか』と確認しなさい。喪主さんは。きっと『いいよ、お供養だものね』と仰る筈。それが葬送の場での供養の本義だ。憶えておきなさい」

 会葬礼状は外しておいた方がよいだろう。それでこの寒風の中で苦難の生活を強いられる人が少しでも喜ばれ、故人に手を合わされることになれば終焉の儀式にあって意義のあることだろうし、ここにも「ご仏縁」という言葉が当て嵌まる。

それで「やらないでよい」と仰る喪主さんなら私のポケットマネーで返礼品を買い取ることで解決すればよいこと。そんな話をしたらチーフ・パーサーが「勉強になりました」と言っていた。

 年末の墓地には掃除やお参りの人が多く、墓前に供えられた物をいただきにやって来る人達の存在もある。法的には問題があろうが、少しの時間経過を経れば心情的には許されるだろう。宗教につながること、それは困った人を「救済」する筈だから。

 さて、ご弔辞が3名様、弔電代読分が50通ほど、それに続いてナレーションを担当したが、ちょっと咽喉の調子がイガイガするような感じでくすぐったかった。

 お別れ時、命の伝達を受けられた8人のお孫さん達の涙が美しかった。「お爺ちゃん、有り難う。お婆ちゃんを大切にします」と言われておられた。

 入り口にあったメモリアルコーナーにご家族、社員さん、知人の方々からのメッセージの色紙が掲示されており、それらをお柩の中へ納められてご出棺。

多くの参列者が式場外で整列されてお見送り。霊柩車が出発されると同時に数人の方から「会長!有り難うございました!」と、大きなお声が掛かって感動した。

 年末年始は整骨院もお休み。今日の午後が最終受付、スタッフに送って貰って何とか間に合い腰に鍼を受けてきた。

 自宅に戻って玄関を開けると「頂き物」がいっぱい。「故郷からです」とお餅のお裾分けも嬉しかったが、昨年に奥様の葬儀を担当したご高齢のご主人が「生涯の最後の仕事です」と、製作くださった羽毛の自動車用「毛ばたき」に手を合わせた。

  もう大晦日で新年が目前、紅白歌合戦も長いこと観なかったが、ニュースで美川憲一さんと小林幸子さんの派手な衣装の話題ぐらいは知っている。あの番組も随 分昔から形骸化されてしまっているよう。私の小学生、中学生時代に、番組が始まったら銭湯が「がら空き」だったことを憶えている。

時代は確実に流れ、変化している。不変だと思っていた「葬儀」でさえ急変の現実を迎えており、来年は一気に加速しそうな気がしているが、「家族の絆」が「命の伝達」の上に成り立っていることだけは忘れず、絶対に変わらないで欲しいと願っている。
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