2003-05-04

若者へのエール    NO 419

今、私の頭の中が朦朧としている。2日間寝ておらず、それは、後、2日続くことになり、4日間寝ないという日を過ごす。

 横になる時間は取れるが睡眠に入ることは出来ず、こんなに辛い体験は久し振り。

 寝不足、それは様々な症状を感じることになる。集中力を欠き、血圧が上がって気が短くなり、疲労感と倦怠感に襲われる。こんな心身でいい仕事は出来ず、早く連休が明けることを願っている。

 さて、昨日の自宅への訪問者。彼は今日、礼の電話を掛けてきた。

 「大変失礼いたしました。学校で学んでいることなんて小学生のように思いました」

 この「独り言」も読んでくれたそうで、本人のことを書いてあることを知り「反省しています」とも詫びていた。

 今日は、そんな彼のことを思い、葬祭サービスに携わる者は「若い時代は謙虚であれ」という言葉を贈る。

 ここにひとつの例を示そう。ホテルでの偲ぶ会やお別れ会で送られる本人(故人)の年齢は高齢者。音楽演出が不可欠となっている中、故人の愛唱曲となった時代背景を知ると、戦前、戦中、戦後ということが多く、20代や30代の若い人達は耳にしたことのない曲があたりまえ。

 そんな曲を知るか知らないかでプロデュースシナリオが変化するもの。そこからレクイエムに編曲するイメージ、音色、楽器構成などをある程度描かなければならず、曲を知らないなら謙虚にあるべきということになる。

 葬送音楽で大切なことは、勝手な思い込みで暗くしないこと、重くしないこと。この部分の勘違いが多く見られるもの。

 「やさしさ」「かわいさ」「さわやかさ」を重視し、時には軽く、時には重厚にというテクニックが求められ、「礼節」が生まれる環境空間への「神変」が必要なのです。

 昨日、あなたが見られた映像は、それらがキャスティングされており、きっとあなたは参列者という客観的立場になっていた筈。だから涙が生まれたと言えるだろう。

 もしも、あなたがホテル、司会者、プロデューサーの立場で見ていたとしたら、絶対に感動することはなかったでしょう。なぜなら、同じ立場からは自身に不可能な世界を見ると「否定」に入るのが普通なのです。

 我々プロという者は、いつも客観的立場でプロデュースを担当し、シナリオを書き上げなければいけないのはその為なのです。

 卒業後、あなたの熱い思いを生かせるホテルとの出会いを祈念しています。
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