2007-01-31

ニュースから  NO 1764


 空を飛ぶ鳥とニワトリの間に通じる言葉の存在があるのだろうか。絶対に「ない!」と考えるのが人間社会の常識だが、仲間のニワトリがバタバタと倒れて死んでゆくのをどんな思いで眺めているのだろうかと思うと、何とも表現出来ない哀れみと悲しさを感じる。

 ニワトリの世界にテレビも新聞もない。中国にとんでもない「菌」の存在があり、それに感染した渡り鳥が飛来して来て周囲にばら撒いているなんて知り得ないこと。なのに人間様が突然に殺処分なんてあまりにもひど過ぎる。

  振り返ってみれば卵から孵ったヒヨコだった。そのまま卵を産む機会のように育てられ、鳥小屋の中で与えられた一部のスペースの中で「卵を産む」という生涯 の責務を果たす。どこかの愚かな政治家が人間様の女性を「子供を産む機械」なんて発言をして物議を醸しているが、出来たら我々ニワトリのことも考えて欲し いと悲しんでいるだろう。

 我が人生のこれまでで、義務教育の時代に「切り上げ・四捨五入・切り捨て」という3種の手法があることを学ん だが、「命」というものは「切り上げ」しかないような気がする。ことも簡単に弱者を切り捨てる政治家の行動を知ると、文化国家の背景には恐ろしい世界が存 在することを知る。陳情での謝礼金が四捨五入で判断されているのかもしれない。

 今日、奈良県で土砂崩れで車が巻き込まれ、3名の方が亡くなるという出来事が報じられていた。工事による片側通行の信号で先頭にいた車だったが、数秒の違いで生死を分ける運命のような気がして背筋がゾッとした。

 中越地震で発生した大規模な土砂崩れに巻き込まれ、奇跡的に救出された子供のことが記憶に新しいが、あの時にも書いた数秒の前後、それは誰もが背にするそれこそ「運命」なのだろう。

 50キロで走行していたところで40キロか60キロだったら事故現場に遭遇していないという事実、そんな不思議が全ての人の生涯に付きまとっていることになる。

昨日は過去、明日は未来で誰も分からない。そこで今日という「今」を如何にするかが重要なのだが、天災、人災の被害に遭うのは決してパーセンテージでは答えが出ない。それを少しでもクリア可能な考えとなれば「臆病であるべき」と言うしかない。

 不二家の事件も経営者が「臆病」ということを忘れていた。ペコちゃんというキャラに続いて今度は「帽子」のオバサンが泣いていた。私は1回も利用したことがないのでとやかく言える立場にないが、出張の多い友人が何度も利用しているアパホテルが騒がしい。

  その友人によるとフロントで社長をキャラにした携帯ストラップが売られていたり、ベッドの側によく置かれている聖書の代わりに社長の顔入りの本があったり するそうだが、随分昔、ホテル業界に進出され始めた頃、東京に出張した際に「私が社長」という写真入りのCMポスターを駅の構内で発見、それで絶対に利用 する気がなくなったホテルでもある。

 そのキャラに高い人気があり、今回の事件でも同情が集まっている状況もあるようだが、事業の発展と共に「謙虚」と「後ろ姿」のことに重きを感じていればと残念な心情も抱いている。

 お客様の安全第一がホテルの基本、そこで発覚した安全不備は衝撃的。「帽子」よりも事故の「防止」の方が重要だった。

 今、いつもの銭湯から帰宅した。我が生野区は大阪市内で銭湯の数が最も多いのだが、今日のNHKの関西系ニュースで私が行っている銭湯の映像が流れていた。

幼い時から身体に障害がある人だが、銭湯に付き添うヘルパーさん達のお世話になる中で詩を創り、それをヘルパーさん達が歌うという温かい光景に心を打たれた。

 世の中には暗いニュースが多いが、そんな心温まることをいっぱい採り上げて欲しいものである。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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