2003-08-29

バナナ広告?    NO 530

担当した葬儀の満中陰を終えられると、スタッフ達がご自宅に片付けに参上するが、いつもお菓子やジュースなどを頂戴してくる。

 これは、お供え物のお下がり。大切な仏教行儀のお供養として有り難くいただいているが、いつも山ほど集まることになり、スタッフそれぞれの自宅への持ち帰りを奨励している。

 そんな中、珍しく洗剤と缶ビールがあり、「洗剤は独身者。缶ビールは所帯持ち」と勝手に言ったら、女性スタッフ達にお叱りを受けて反省している。

 さて、世の中の移り変わりは激しいもの。知らないところで知らないビジネスが誕生しているようで、昨日に起きた<そんなのがあるの?>という発想を紹介する。

 「弊社は契約する広告会社があり、新規の広告を辞退いたしておりますので」

 女性スタッフが、そんな電話のやりとりをしている。どうやら広告会社のようだが、相手が中々のツワモノで、電話を切るタイミングを逸してしまったみたい。

 「しばらくお待ちくださいませ」と言って保留ボタンが押され、「何とか社長とのアポをとおっしゃっています。インターネットとホテルという言葉がありましたので、ちょっと気になったので」

 そこで、失礼だが、私が社長でない振りをして電話に対応する。

 「素晴らしい企画なのです。是非とも社長さんとのアポをいただきたいのですが?」

 即答を避け、判断を仰ぐ報告のためと言って、骨子に付いて説明を願う。

 「帰社のHPは、かなりのページ検索でトップページに登場されています。そこでご提案なのですが、それを活用した広告を企画したのです」

 私は、それがトップページで見掛けることの多い広告のことを想像し、「あれですか?」と訊ねると、「全く違います」と返ってきた。

  「あの広告は、検索で登場しないから掲載しているものであり、登場する会社はしていません。もう、ネット社会では、そんなマイナスイメージが生まれている のです。今回のご提案は、多くの検索でトップページに登場する企業にしか不可能なことなのです。実は、バナー広告なのです。葬祭関連産業やホテルなど、多 くの要望が多いと思いますよ」

 私が、それだったら<リンクじゃないか>と想像した時、別の電話が重要な用件で私を指名。その旨を伝えて「後日に」ということで受話器を置いた。

 もう1本の電話が終わったところで、「バナナ広告って、何だ?」と言ったら、スタッフ達が大笑い。それが自社のページ内に他社の広告を載せることだと教えられたが、「そこからつながることが可能だったら、リンクじゃないか?」と聞き返し、また笑われた。

 変わったビジネスが出現しているものだという体験だったが、また掛かってくる筈だ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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