2002-05-26

って、どうするの?     NO 86

これまで、司会者の研修をどれだけ担当しただろうか。

研修会、セミナーなどを振り返って延べで概算すると、4000人ぐらいにはなってくる。
 
司会者は、サービス業のトップにランクされる「気配り」「心配り」が必要で、マンネリを感じ出したら成長のない世界であると考えている。
 
社員となった女性司会者達を何人も育てたが、「寿」退社や「おめでた」退社には<せっかく育ったのに>との思いで、何度も泣かされてきた。
 
司会者は、与えられた会場で、司会の一声が始まる前にお客様から勝手なイメージを抱かれてしまうもの。

言葉を発する前に歩行態度や仕種で、「安心感」を感じさせることの出来る人が一流と呼ばれる条件で、そこに「気品」から「貴賓」まで生まれたら「超」という世界に到達することになる。
 
最近は、少子高齢化社会の到来から、ブライダル司会者達の葬儀への進出が目立って多くなり、個人、団体を問わずに研修要望依頼が入り、有為転変の世の様を感じている。
 
前にも記したが、葬儀の司会は「披露宴」ではなく「結婚式」の司会パワーが求められるというのは、宗教者が存在されているからであり、最近に流行の無宗教形式の場合には、「司会」から「司式」としての意識、認識が重要になってくる。

 葬儀に於ける司会力は、「アナウンス」「儀式重厚」「ナレーター」「かぎカッコの役者」という4点の使い分け能力が基本で、その上に求められるのがシナリオ構築力、つまり、与えられたシナリオから自身のシナリオ創作に成長していくのである。

 葬儀の司会で最も恐ろしいミスは、「亡くなった故人が悲しんでいる」というご遺族のお声。謝罪する対象のお方がこの世におられないこと。

 プロにとっての基本は「ハプニング」をハプニングでないように解決することであるが、その会場におられるすべての方に傷をつけないテクニックが加味されなければならない。

 そこそこのベテランでも、間違い易いのが敬語の問題。

「ご弔電を<ご>代読」と、自身に「ご」をつけてしまうミスも多い。

 テレビの司会者達も大きなミスを犯しており、それらはNHKさんを問わず、1日に何回もお気付きになられる筈で、下記に紹介を申し上げる。

「ここで、**さんに歌っていただきたいと<思います>」
「次のクイズに参りたいと<思います>」

 決まっていることを「あなた」が「思って」どうするの??
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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