2003-02-11

びっくりした「ご仏縁」   NO 341

宇宙衛星のお陰だろうか、最近の天気予報は正確のようだ。

今日の大阪は昼前から雨が降り、午後から雨脚が強くなった。

 そんな中、今日の葬儀は、500人が着席可能な広い空間。天気も気温も関係なく、静寂の中で厳粛な葬送の儀式が執り行われ、「この式場でよかった」というお言葉を多く頂戴した。

 やがて、ご出棺。車内でお寺様とご一緒に、喪主さん親子と思い出話を交わしながら、阪神高速を火葬場に向かって走行。追い越して行くトラックの飛沫で前方が見えないぐらい雨が降っている。

 「夫は、車が好きでした。若い頃からベンツに乗り、何台も乗り換えていました」

 奥様から、そんな昔話を拝聴したが、前を走る霊柩車は洋型のキャデラック。

 「お父さん、最後も、いい車に乗れてよかったね」 そんなお言葉もお聴きした。

 入場したのは、大阪市立瓜破斎場。同じ時間帯に数名様のご入場があり、少し騒然とする中で炉に納められたが、その後、お寺様から驚く事実を教えられることになった。

 「久世さん、隣の炉の名札を見てご覧なさい」

 そんなお言葉で名札を見ると、なんと「久世**様」と書いてある。私と同姓の方が亡くなられ、偶然に私の担当した故人のお隣に納められていたのである。

 「ご仏縁」という言葉が過ぎり、炉に向かって一礼のうえ手を合わせてきた。

 世の中には不思議なめぐり会わせがあるもの。過去ログに書いたが、ある時、この瓜破斎場に入場した際、私が担当した故人と同姓同名の方が1時間前に入場されていたということもあった。

 異なる日にこの世に生を享けられ、異なるところでそれぞれの人生があり、それを終えられて火葬場でめぐり会う。こんな数奇な物語りも世の中にはあるのだ。

 「壁に耳あり・・・」という諺があるが、こんな体験をすると「天に目がある」ような思いを抱き、悪いことなんて出来ない。

「いい人だったな」と思われて人生終焉を迎えたいもの。これまでの人生に反省をしながら、また、明日からの日々に精進しなければと、心を新たにした1日だった。

 明日は、ナレーションの吹込みがいっぱいある。また、私の友人がやって来る。彼女は関西のトップにランクされる女性司会者。大規模な祝賀会などで何度かご一緒したが、アドリブのうまさは群を抜いている。

 弊社の若いスタッフ達は、彼女の声に接するだけでも勉強になる。ちょっと、研修をしたいなとも思っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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