2004-08-17

シナリオ変更   NO 885


 朝から雨、天気予報を確認してみると雷雨。ご自宅やお寺での葬儀を心配したが、私の担当した葬儀は大阪市立「やすらぎ天空館」。

そこは、参列者全員が入れるスペースがあり、駐車場からも濡れずに式場に直入り可能なところで、豪雨になっても、不幸なお客様に二重の悲しみとならないプレゼントとなっただろう。

 花でデザインされた祭壇は、和服を召されたご遺影の色と柄をコーディネートしたもの。淡い藤色がコンセプトになっており、「ハイカラね」という参列者のお声もあった。

 この「天空館」だが、一般的な形式の葬儀ではもったいなく、そんな葬儀なら単なる「館」の域を出ず、その名称らしいプロデュースと進行が求められる。

 ホテル葬の世界で培ってきた弊社のソフトが、この式場ではフルに活かされるみたい。お客様のご体感の言葉を集約すると「天の空間」となっている。

 今日も葬儀社の方が花屋さんを伴って「勉強させてください」とやってきていたが、そこで予想もしなかったハプニングが発生したから大変だった。

 担当責任者が「15分から20分、開式を遅らせてください」と言ってきた。すぐに緊急スタッフ会議、30秒で決断を下し、開式の時間から18分間を私の世界という特別バージョンで対応した。

 お陰で構築していた式次第を大きく変更させることになったが、葬儀が終わった後、顔見知りの参列者からの感想がすこぶる高かったのでホッとした。

 「ただ衝撃でした。ハプニングをハプニングでないようにするプロの世界。今日は貴重な体験でした」と帰られた葬儀社さんに対し、日頃から「IF?」に備える臆病精神が大切ですと返しておいたが、果たして理解されたかは分からない。

 さて、この葬儀には、九州の女性司会者さんも見学に来られていた。コラム「独り言」の縁から勉強に来阪されたのだが、ハプニングに対するスタッフの危機管理体制に驚かれた様子。

 めったに体験できない大事件だったが、お客様の誰もが気付かれなかった筈。お骨あげと還骨の儀式を終えた担当責任者から電話があり、ご遺族からご満足のお声がと報告があったが、彼こそ心臓が凍り付いていただろう。

 お盆のシーズンはハプニングが多いが、そんな修羅場に遭遇して一人前の「創儀<者>」になる。

今日は、大変な一日となったが、夜も雷鳴と豪雨。そんな中。女性司会者さんを見送った。
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