2004-10-15

美に触れて  NO 943


 2号続けて「七万歩才」と表記したが、過去ログに何度か出てきた語に「どういう意味ですか?」というメールを頂戴したので再掲を。

 これは、駄文の列記しか出来ない私のペンネーム。初めて世に出したのは一昨日に書いたように、昭和55年発刊の愚書「お葬式と春夏秋冬」の詩の部分。その後、昭和58年に発表した小説「七万歩才 あの世の旅」では主人公が「七万歩才」と名乗っていた歴史がある。

  中国故事に「七歩の才」という物語がある。これは、即座に詩が創作できるという詩文の才能が極めて高いことを意味する言葉で、兄である魏の文帝から「七歩 歩く間に詩を作れ、さもなくば殺す」と命じられた弟の「曹植(そうしょく)」が、兄弟の不和を見事な詩で返したというものに由来する。

 一歩を80センチとして計算すると、七歩なら5メートル60センチ。その一万倍なら<何とか>というのが私の思い。最近では頭の回転が鈍化してきて「七十万歩才」とするべきかも。

 さて、そんな過去の本だが、今日、事前相談に遠方から来社されたお客様。どこかの葬儀社さんで私の愚書を読まれたそう。そんなご仏縁からの事前相談、ふと自身の過去を振り返ってみると恐ろしい思いを抱く。

 何か、最近、著書に対する問い合わせが多い。それらはネットで書籍を販売するシステムが認識されるようになってから一挙に増え、友人から聞いた「オークションに出ていたぞ」には驚いた。

 著書とは、その時代の自身の思いを綴ったもの。書いてしまったことは取り返しがつかない。誰かに出会って教えられ、百八十度変わった考えを持ったことも少なくなく、それこそ若気の至りと悩んでいる。

 そんな思いで<心を浄めよう>と訪問したHP「空飛ぶ水冠」だが、コラム「迷いの窓」44号、45号の連載で「日本の美意識」という文章を拝読した。

 ここに着物などの京文化について書かれてあり、終章部分に次のように記されていた。

 『きものは「心の美しさ」を表現する衣服』

 『私も内面を磨く努力を怠らず、歳を重ねるに連れてますます「心の美人」でありたい』

 そんな京都文化の美学に造詣深い女性が函館におられる。HPのご訪問は、上記タイトル横の<HOME>からどうぞ。

 そうそう、今日は、もう一人。花を愛する心の美しい女性と電話でお話しを。

過去に紹介申し上げた「花ライフ」という言葉で登録商標を有される女性。弊社が企画しているイベントの講師の先生であり、日程が近づけば改めてご紹介を。

 こんな方々に接していると、人の姿というものは内面から創造されてはじめて輝くことを学ぶことになる。

日々、スタッフに対して「後ろ姿にすべてが凝縮される」「オーラが感じられないぞ」「心を美しくしなければ、相手は心の扉を開けてくれないことを知れ。それが司会の仕事だ」なんて偉そうなこと言っているが、いよいよ誤りでないような気がしてきた。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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