2012-09-29

台風の前に  NO 3060


  大阪環状線の電車の中、寺田町駅から乗車したら、斜め前方に座る二十歳ぐらいの女性が電話で笑いながら喋っている。大阪城公園駅で降りて行ったが、次々に 番号を押して3人ぐらいと通話していたみたいだが、「次は鶴橋」「次は玉造」という車掌さんの車内アナウンスが相手側にも聞こえていた筈。「あなた、電車 の中。それじゃ降りてから掛け直して」と普通なら遮る筈だが、「類友」なのだろうか、一向にそんな気配がない。言葉は日本語だったので日本人だろうが、周 囲の視線さえ理解出来ない女性の現実。世も末。「KY」の言葉があるが、そこまでも至らない羞恥心や品格の欠片も感じない最悪の女性だった。

  大阪駅から嫌いな新快速で西に向かった。車内で台風についてのアナウンスも。「明日30日の日曜日、そして10月1日の月曜日の二日間は、台風の影響で風 雨が強い場合は運転が取り止めになることがございます。お出掛けの際にはお確かめのうえ」なんて内容だったと記憶するが、南西諸島で最大瞬間風速61メー トルを記録したニュースを見て一気に恐怖感が増した。

 明石駅から海側に行くと、「魚の棚」と称される商店街がある。これで「うおんた な」の読むそうだが、地産の魚に関する商店が100軒以上連なり、中でも特産である「鯛」「蛸」店が多く、「たこ焼き」の先祖らしい「明石焼き」は「玉子 焼き」と表記されてあちこちで販売されていた。

 そんな中の一軒に入り「明石焼き」を注文。15個で600円だったが、焼き上がるまで品書きの薀蓄を読んでいたら、明石焼きは160年前ぐらいからあったそうで、それを屋台で販売したのが地元の「向井清太郎」さんといういう人物で、大正8年と書いてあった。

 その味が評判になり、大阪からの見学者も大勢あったらしく、かたちを変えて大阪の現在の「たこ焼き」が生まれたようだと解説されていた。

 出汁に浸して食するのが一般的な「明石焼き」だが、出汁にも温かい店、冷たい店の両方があり、抹茶塩でどうぞと勧める店もあった。

 どんな世界でも個人の趣向が異なるもの。私の思いでは大阪の阿倍野区にある「たこ壷」さんの「明石焼き」が好みで、今日もそんな感じを抱きながら食することになってしまった。

  架線の側に鳩が3羽並んでいる。その向こう側をススメが数羽飛んで行った。彼らは明日の嵐の訪れを知っているのだろうか。一体どこで退避するのだろうかと 心配になるが、ひょっとしたら先天的に危険を察知する機能があるのかもしれないと考えたが、人間社会の科学の進化で台風情報の正確さが著しくアップし、 「備えあれば憂いなし」という先人の教えを何よりバックアップしてくれる時代となったようである。

 波が高いのにサーファーが流されて犠 牲になったというケースも少なくないが、他人に迷惑を掛けることがないように願いたいもの。毎日、全国で様々な事故や事件が発生している。そこには必ず 「被害者」と「加害者」の存在があるのは当たり前だが、人生は「反省」の範囲内で修まりたいもの。後悔に至ることになれば最悪ではないか。

 私の愚痴みたいな「独り言」には、「被害者になるな」「加害者になるな」というのが何度も出て来るが、それは人間の性として、永遠に言い続けなくてならない言葉なのかもしれない。

 今日の写真は、ご寺院が入場された際、それぞれの方の前に机をセッティングする女性スタッフ達のひとこま。後ろ姿が大切になる場面でもある。
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