2005-10-17
前代未聞の発想かも? NO 1303
帰宅してから毎日の日課となっているのがシナリオづくり、お寺の本堂で行われる仏前結婚式とホテルでの披露宴の進行である。
前回のホテルでの打ち合わせから悩んでいることが新郎新婦の入場時の音楽、厳粛な仏前結婚式のイメージを大切に考えたいから。
紋付と白無垢衣装にマッチする選曲、それは今回の披露宴で最も重要な問題となってくる。そこで試行錯誤を繰り返して選んだものが誰も想像しない曲。
お色直しなど他のすべての曲は新郎新婦が選曲されたが、今日「オープニングの曲は決まりましたか?」とのファクシミリを受信。早急に決定しなければならず、まずは予定の曲で社内の女性スタッフの意見を求めることに。
音楽が流れて「新郎新婦が入場されます。盛大な拍手でお迎えください」で始まるのが常だが、私が考えたのは拍手を一切しない形式。「拍手は高砂の席に着かれた時点で盛大に。それまでお静かに」という進行。
音楽をバックに仏前結婚についての意義を語りながら、じっくりと新郎新婦をご覧いただきながらお迎えするというもの。
3名の女性スタッフを選び、一人ずつ2階のホールで実際の情景を体感させた。
「考えもしなかった形式ですね」「拍手って意外と疲れますし、ないというのも逆転の発想でいいですよ」「不思議な曲ですね?」「花嫁道中のイメージを感じます」
ここでは表記しないが、中には<さすが!>という厳しい意見もあった。しかし、上記のように思っていたより抵抗感が少なく賛同モード。
私と3名が共通した結論は「新郎新婦がどう思うか?」ということだけ、近日中にご体感いただこうと考えていたら、今日の夜、ご住職とご一緒に新郎新婦がご来社くださった。
業者の常識は非常識という言葉があるが、日本中どこを探しても拍手をしないで新郎新婦を迎える結婚式場、ホテル、司会者はいないだろう。
葬儀で人生を称えてカーテンコールとして拍手をさせる私流の考え、それをブライダルに転化させたらこんな発想になったのだが、仏前結婚の場合にはコメントのフォローで「神変」の意味が生まれるような思いを抱いている。
さて、実際に音楽を流して新郎新婦にご体感をいただいた。高砂の席まで拍手を一切しない形式、その結果「これ、いいです」でゴーサインを頂戴した。
そして、そこで「お色直し」に行かれる音楽が話題に、すぐに仏教賛歌のコーラスバージョンに決定してホッとしたが、今、再考中。
台風の存在があり心配だが、迷走してから停滞模様。<どうか逸れますように>と祈りながらお見送り。