2002-12-05

葬儀社が癒されることも   NO 274

弊社に、「ミス・ホスピタリティ」という愛称で呼ばれる女性がいる。

 彼女は、若いが典型的な日本の女性で、素晴らしいご両親に京都で育まれたからだろうが、お寺様やお客様からもそう呼ばれるれことが多く、弊社の貴重な『人「財」』である。

 そんな彼女が、入社後に初めてという体験をすることになった。昨日のお客様のご葬儀の総括責任者として、ご自宅訪問から始まって、通夜、葬儀、ご拾骨、初七日法要までのすべてを担当したのである。

 もちろん、ベテラン社員がフォローをしてくれたが、私が葬儀当日に式場へ行った時に感じたことは、ご遺族とのコミュニケーションが素晴らしく噛み合っており、さすがはミス・ホスピタリティという思いを抱いた。

 そんな彼女が、葬儀を終えて私が事務所に帰ると涙ぐんでいた。
<何か、ミスを?> 一瞬、そう思ったが、彼女の涙は澄んでおり、<やり遂げたからかな>とも思い、ほっとしながら涙の意味を訊ねてみた。

 「これです」 そう言って手渡されたのは、1通のお手紙。今日、宅配でお届けくださったお菓子に同封されていたもの。担当した部長と彼女の名前が表記されていた。

その葬儀は、2ヶ月前に行われた合同葬で、ご遺族の女性から頂戴したものであった。

 そのお手紙は、弊社や私にとって何より嬉しいもの。誠に勝手ながら、衷心より合掌申し上げ、担当スタッフを表彰する思いを抱き、ここに原文のまま一部を表記させていただきます。


拝啓 師走に入り何かとご多忙な毎日と存じあげます。
 先般より父の合同葬におきましては、短い準備期間の中、また、その後終わってから満中陰後の片付けまでと、本当に至れり尽くせりのお仕事振りを直接頂戴することとなり、心にしみて感謝致しております。
 常、日頃からの久世社長様のポリシーとご指導がスタッフの皆様のお仕事に形となって現れておりました。
 心を形にする。これはとても大切なことで難しいことです。亡くなった父も厳しく常々申しておりました。気持ちのない仕事、思い入れのない仕事には価値はない。その商品にも、そして販売する人間としての価値がないと。
 
 父との大切な最期の別れの時間を、大阪高級葬儀株式会社様のお陰でゆっくりと満足のいく別れができました。本当に感謝致しております。
 きめ細やかな行き届いた心のあたたかさを、ビジネスだからという一言では片付けず、本当のプロとしてのサービスをして頂きましたこと、改めて御礼申し上げます。
 また、内勤スタッフの皆様にはお顔も拝見せぬまま失礼かと存じますが、くれぐれもよろしくお伝えくださいませ。心ばかりのささやかな品ではございますが、お送りさせていただきます。
                                      敬具
 

 この後、どなたかに葬儀のご相談があれば弊社を紹介というお言葉も頂戴いたし、恐縮いたしております。

 過去に、ある社葬の終了後、名古屋から来られていた会葬のお方に「TDLサービスを感じ、感動企業として**に紹介いたしました」というお手紙をいただいたこともあったが、こんなお手紙は、我々葬儀社自身が、最も「癒される」ことになるものである。

 お手紙、真に有り難うございました。そしてご恵贈くださったお品。合掌をいたし、会長様のことをお偲び申し上げながらスタッフ一同で供養として頂戴いたします。
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