2003-02-09

ハードな中で    NO 339

葬儀を担当している最中、横にいたスタッフの携帯電話が震え、別室に入って行った。

 式中の電話は、いつも緊急を要するもの。気になりながらマイクを握っていた。

 やがて戻ってきた彼女の表情が硬い。どうやら時間に追われる仕事のようで、一般焼香が始まった時に詳細を訊いた。

 それによると、私が司会を担当しなければならない2件の葬儀が同時に入っていた。1件は、かなり遠方で、京都からお寺さんを8人もお願いされるという。

 故人は、過去に私が担当した葬儀の委員長をつとめられたことがあり、そのご縁で弊社にご用命くださったことが分かった。

 もう1件の故人は、ある業界組合の事務局長から理事長になられた方で、この業界関係の葬儀には必ずお世話をされており、顔なじみではあったが、ある時、組合長さんから依頼された講演で再会し、その時に「私の葬儀を頼むよ」と言われたことがあった。

 葬送に携わる仕事に従事していると「ご仏縁」という言葉が心に突き刺さり、私は「えにし」という出会いを何より大切にしている。

 今、弊社には「人『財』」と呼ぶべきスタッフが育ってきた。サービス業の究極は「人」ということだが、それぞれを磨き上げ、それぞれが光り輝いてくれるのも遠いことではないような感触を抱いている。

 最近、「担当スタッフに感謝しています」というお言葉を頂戴することが多くなったが、こんな嬉しい兆候は、日本トータライフ協会に加盟するメンバーとの交流に培われたことが大きいと確信している。

 協会のメンバーである葬儀社は、「安心のブランド」という言葉を誇りにしているようで、ご体感をいただいたお客様の口コミから、協会の存在が除序に認識アップされてきていることも嬉しいところだ。

 今月は、ホテルでの「偲ぶ会」も入っているし、別にホテル社葬の予約が数件あり、総合シナリオを担当する私の仕事がハードになっている。

 そんな中で、この「独り言」の草稿に追われている。1本打ち込むのに30分を要するが、始めた頃の趣旨を貫徹し、「私の生きた証し」として努力しようと思っている。

 時たま午前0時を回り、日付が変わってしまうこともあるし、発信出来ない日もあるだろうが、なにとぞご海容くださるようお願い申し上げ、今から仕事に向かいます。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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