2002-07-13

北の国にて    NO 133

台風6号に翻弄されながらも、北海道研修会は、見事な結実を迎えられることが出来た。
 欠航で残念にも参加出来なかった4名のメンバーは、参加者それぞれが打ち込み始めた掲示板の感想文に、運命の悪戯のような台風への恨みを倍加されているように思うのです。

 そんな方々に対しても、何とか同等の研鑽内容をプレゼントしようというのが当協会のメンバー達。近日の内に何らかのアクションが起きる筈であろう。

 研鑽会場となったのは、苫小牧市民斎場、美原と明野の2ヶ所。ここに同グループのメンバーである室蘭市民斎場のスタッフが万全のバックアップで、40名以上の皆さんがメンバー達のフォローをしてくれた。

 世の中のサービス業のトップにランクされるのはホテルマン。葬祭業に従事する者は、ホテルマン以上の資質が求められる。
そ んなサービス哲学を説いてから20年の月日が流れたが、今回の会場となったメンバーの葬祭式場では、これらのマインドを見事に具現化した空間と、ホスピタ リティの本質である「人」のサービスが溶け合った美しいハーモニーを体感することになり、参加メンバー達が惜しみない称賛の言葉を贈った。

  今回のメインテーマは「愛と癒しのサービス」。発案された新しいオリジナルサービスが全国で始まるだろうし、副理事長の講義で登場した「なぜ葬儀をするの か」や、グリーフケアの入り口で学ばなければならない「カウンセラーの10箇条」などは、メンバー達に改めてカルチャーショックを与えることになった。

  2日目に行なわれたシミュレーションによる葬儀、ここで我々は参列者として焼香をすることなったが、モデルになったメンバーに対して、「あなたとの出会い と存在に感謝し、これからも長生きを、ご活躍を祈念しますと手を合わせました」と掲示板に書き込まれていたのが印象的だった。

 人生表現 の時間でのフォトビデオ。ここではNHKの人気番組「プロジェクト?」バージョン風に構成され、ナレーションの「やさしさ」に包まれるひととき、参列者が 遺族に対して「よかったね」との癒しと慰めの思いが生まれるテクニックが秘められてあり、その完成度の高さに称賛の拍手を贈った。

 1泊目は、札幌市内のホテル。2泊目は、北海道らしさで有名なニドム。
 私にとって、ニドムは3回目だったが、今回も自然の中に身を委ね、心身を癒すことの出来る優雅な時間をコテージで満喫することになった。

  それぞれのコテージは離れていたが、メインとなった大きなコテージには多くのメンバー達が集まり、ホストメンバーのスタッフ達がもてなしてくれたホテルマ ン以上のサービスには、ただただ恐縮と感動。参加メンバー達は、心から感謝の合掌の姿に至る素晴らしい環境空間が生まれていた。

 我が協 会の研修会は、深夜談義にヒントの発見があるのが特徴。今回も午前3時まで論議が交わされることになった。午前1時過ぎに始まったテーマは、我々が厚く尊 敬申し上げて傾倒している聖路加国際病院の名誉院長先生のお言葉で、「家族」が「遺族」に変わる際の「ありかた」について、副理事長から受けた講義は大切 で重みのある受講となり、心に深く残っている。

 さて、深い森に包まれたニドムは、我々業界の人間にとって、また、特に若い世代のメンバー達には問題があった。

それは、一部の携帯電話が不通になることで、メールの発信に苦労する光景も見られたが、これも大切な環境空間であり、つながるための対策をするよりもつながらないようにすることの方が、ニドムと言う世界では大切なように思っている。

そんな事情で、この「独り言」と、高知県のおかざき葬儀社さんが毎日発信の「ほっと一息」が「おやすみデー」になってしまいました。なにとぞお許しくださいますよう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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