2003-09-29

おやすみの前に    NO 560

「今、病院から寝台自動車で自宅に帰ってきました。お葬式をお願いしたいのですが」
 
そんなお電話を頂戴したのは、午前3時。それから担当スタッフが動き出したが、葬祭業は、消防署みたいなもの。

スタッフ達には体力と気力が求められるが、睡眠中や仮眠中に起こされると生活リズムが狂い、数日間、時差ぼけみたいな症状となることもある。

 さて、めっきり朝夕が涼しくなり、さわやかな風の中にコスモスが揺れている。そんな私の好きな秋の訪れで10月を迎えようとしているが、私に課せられた仕事がたまっている。

 ビデオへのナレーション吹き込みも数本あるし、創作しなければならない追憶の詩の期限にも追われている。

 一方に、現在、最も気になっている弊社HP「久世栄三郎の世界」の吹き込み変更もしなければならない。様々検討した結果、BGMは弊社の社員が演奏することに決まり、近々に録音するスケジュールが組まれている。

 過日、名古屋のメンバー会社の社葬で少しだけナレーターを担当したが、「命の伝達式」バージョンを初めて聞かれた同業者の皆さんは、さぞかし驚かれただろうと想像している。

 「何だ、これは?」 きっと、そう思われた方もおられた筈だが、あれが理解出来ない葬儀社さんに将来はないと確信している。

 司会から「司式」への意識改革。それは、無宗教形式での最も重要なこと。故人への礼節と遺族への癒しを真剣に考えた結論だったが、やさしく包む司会だけでは儀式にならないという私の哲学がそうさせた。

 今から明日の葬儀のナレーションを創作しなければならない。そんなところでいつもより短く結ぶことになるが、時計が0時を回ってしまい日付が変わった。

 机の足元で2匹の猫が寝転んでいる。今から30分で草稿し、風呂に入ってオヤスミしよう。
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