2012-12-06

逆転の発想に拍手  NO 3120


 あちこちから様々な贈り物を頂戴して恐縮する。ケーキメーカーさんからも美味しいケーキをいっっぱい頂戴し、友人や知人にも回したが、ご仏縁に結ばれることの有り難さに手を合わせている。

 昨日は青森県からのプレゼントを書いたが、今日は東京の同業者から珍しい果物のプレゼントを頂戴した。我々庶民が滅多に食べることのない高額なフルーツで、そのネーミングに産地の方々の苦労の背景を慮ることになった。

 さて、今日のNHK「クローズアップ現代」の番組で火葬場のことを採り上げていた。高齢社会の現実に関して増設を余儀なくされ、新設するにしても建設予定地近隣から反対という問題が生じ、全国各地で深刻な事態を迎えているという内容だった。

弊社でもエリアの中心となる大阪市立瓜破斎場の稼働率が高くなり、大正区の小林斎場や鶴見区の鶴見斎場、また時には飯盛山、堺斎場、長瀬斎場というような府下の斎場を手配しなくてはならないケースが増え、スタッフ達が苦労を強いられている現実も生じている。

  過去に阪神淡路大震災が発生した時、あちこちの火葬場の崩壊や通じる道路の問題から大変な事態に発展し、大阪市内の火葬場でも8日待ちという信じられない 状態に陥ったことが忘れられないが、ふと思うのが病院船と火葬船という発想。これなら全国各地への移動が可能だし、住民の反対という問題も起きないだろ う。

 番組の中で自治体には珍しい発想で成功されたケースも採り上げられていた。そんな中の一つが広島県三次市で、公園を整備するという付帯条件で建設地を公募し、十数か所の応募があったことにびっくりだった。

 自治体と住民の両者で委員会を立ち上げ、人生終焉の場所を真剣に考えられたことは素晴らしいこと。周辺に桜の木や紅葉の木を植林されたこともそうだが、横に一列となっているのが当たり前の火葬場施設にあって、それぞれが個室化されているような設計に賛同の心情を抱いた。

 今、総選挙真っ最中である。「ゆりかごから墓場まで」という有名な言葉があるが、上水道完備に下水道完備なくして生活文化は成り立たないもの。政治家の中に高齢社会の到来の中で火葬場のことまで考えている人物が果たしているのだろうかと疑問を覚える。

  昔、東京のある火葬場のプロデュースを担当したことがあるが、そんなご仏縁になったのが愚書「葬儀屋七万歩才のあの世の旅」の中に書いた「野辺の送り」の 言葉だった。設計を担当された著名な建築士さんがイメージで悩まれていた時に読んでくださったのが「ご縁」となり、その後オープニング・セレモニーの司会 まで担当することになり、当日に出席された東京の葬儀社さんの中に何人か知人がおられ、「何で大阪のあなたが?」と不思議がられていたことが懐かしい。

 その火葬場だが、完成した当時に「世界一の火葬場」として大きく採り上げられたので驚いたが、経営に携わっておられた方が平和を目的に設立された世界宗教者会議のトップだったことも知ることになった。
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