2015-01-22

50年以上前のこと  NO 4081

午前中に行われていた葬儀に参列、ご出棺をお見送りして来た。故人とは深いご仏縁があり、奥様は過去に私が司会を担当させていただいたことから、昔を思い出しながら手を合わせた。

司会の言葉に「故人と初めてお会いされたのは何時のことでしたか?」「故人とご最後にお会いされたのは何時のことでしたでしょうか?」「その時、どんな言葉を交わされ、どんなご表情をなさっていたでしょうか?」というのがあるが、私が故人ご夫妻と初めて会ったのはお2人がご結婚、お店をオープンされて間もなくのことだった。

当時中学生だった私だが、新婚生活をされるご夫妻が可愛がってくださり、何度も食事をいただいたこともあったし、故人が元自動車販売の会社に勤務されていたところから、初めて車を購入した際にお世話を願ったこともあった。

奥様が達筆だったので年賀状の代筆をお願いしたこともあるし、「葬儀屋七万歩才のあの世の旅」を執筆していた当時に膨大な原稿の添削をお願いしたこともあるので心から感謝申し上げている。

故人と最後にお会いしたのは銭湯だった。「病院で検査を受けているのだけど原因が分からない」とお身体の不調を訴えられていたが、お姿を目にすることがなかったので気になっていたらご入院されていることを知った。

喪主を務められていた息子さんが誕生された時に喜ばれていたのを覚えているが、その息子さんがクイズ番組に強く、昔に人気のあった「アップダウンクイズ」や「アタック25」で素晴らしい成績で注目を浴びたことも記憶している。

参列されていたご親戚の方々には過去に葬儀を担当させていただいたご家族もおられ、懐かしくご挨拶申し上げたが、杖を手にする身になって足下も覚束ない状態で申し訳ない思いを抱いた。

会葬者の中に知人がおられた。司会者のことが話題になったので彼女の経歴を紹介したら驚かれていたが、「それで!」とご納得をされていた。

俳優の「岩下志麻さん」や「緒形拳さん」、また脚本で知られる「倉本聰さん」のインタビューなどを担当したこともある彼女だが、その気品の感じられる司会の雰囲気は彼女ならではのものである。

「倉本聰さん」が対談番組で面白い発言をされ、<そうなのだ!>とびっくりしたことがある。それは、人気のあった「北の国から」の主題曲に関することで、「あ~、う~」で「さだまさし作詞とは不思議とも言えるのでは?」というようなことだったが、言われて「なるほど」と考えさせられた当事者らしい言葉だった。

前号で儒教の「孟子」に触れたが、人の世で学ばなければならない教えがあった。それは次のように紹介されていた。

『君に大過有れば則ち諫め、之を反覆して聴かれざれば、則ち位を易う』つまり、「君主が道理から外れていることをしていれば諌言をするが、聞き入れられなければ、追放して別の君主に変える」ということである。

『君に大過有れば則ち諫め、之を反覆して聴かざれば、則ち去る』つまり、「君主が道理から外れていることをしていれば諌言をするが、聞き入れられなければ、その君主の下を去っていく」ということである。

スカイマークが日本航空と全日空の3社のコードシェア便を予定しているみたいだが、果たしてうまく進むのだろうか。どんな業界でも「質」や「品格」から逸脱すれば崩壊するのは当たり前。トップが裸の王様になった時に社員は大変な思いをするだろう。

今日の写真は新幹線の「のぞみ」700系。東海道新幹線の高架下で火災が発生して始発から運転がストップ。平常ダイヤに戻ったのは午後3時過ぎだったそう。多くの方々に影響が出ただろうと想像する。
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