2014-01-17

中国問題と故事  NO 3511


昨夜のサテライトニュースで中国の観光地問題が採り上げられていた。急激な観光客の増加で自然環境に問題が生じ、飲料水が最悪になっているというものだった。

解説を担当していた外国人が「規制をする必要があるが、規制をすれば汚職が増える」と、人間社会に昔から悪習として残る現実問題を指摘していた。

今、中国は国民大移動の時期だが、深刻な大気汚染同様の自然環境に対する問題に敏感になることが果たして訪れるのだろうかと考えてしまう。

冒 頭に書いたビジネスサテライトのニュース番組には、過去に私が発想した新しい葬儀の「かたち」が採り上げられ、小谷キャスターが「成長間違いない最前線ビ ジネス情報です」と語ってくれたが、この「ビジネス」という言葉に抵抗感を抱いており、我々葬儀に携わる立場は「匠」や「プロ」と称されるような職人的な 世界で、単なる貸会場や「屋」と呼ばれる産業ではないと考えている。

そんなことを言っていたら同業者に嘲笑されるだろうが、これまでの体 験から学んだこととして伝えたいことは「経営者は宗教者たれ」ということ。人を幸せにすることが宗教者の仕事だが、我々は「少しでも不幸でないひととき」 を提供する責務があり、司会に関しても人を送る立場から、単なる「会」を司るレベルではなく「式」を司る「司式」の発想を考えたいものである。

ブライダルから転向される多数の司会者の皆さんを指導した歴史があるが、そんな話をすると衝撃を受けられ、葬儀の世界の方が難しくて奥深いと初めて気付かれることに至った。

私 の創造した提案で業界に知られている言葉がある。葬儀とは「大切な方」の「大切な儀式」に「大切な宗教者」を迎える環境を整えるために、「会場空間」を 「式場空間」」として「神変」させる必要があり、そこで結論として生まれたのが「奉儀」というオリジナルな発想で、研修に来られた方々の実践から全国で広 まるようになったが、そこに至るまでのプロセスを学ぶことが重要で、「学ぶ」ではなく単なる「真似ぶ」ではやって欲しくないと願っている。

さ て、話題を大きく変更して恐縮だが、中国のことに触れたので付け加えておくが、昨日の「幸せ列車」のコラムに「傾国の美女」として知られる「楊貴妃」のこ とを書いた。山口県の長門に楊貴妃の墓が存在しているという伝説があるからで、そのルーツを遡って進むと京都のお寺に行き着くのでミステリックだが、ご興 味があればネットで検索されたらすぐに発見される筈ですからどうぞご確認を。

30数年前に書いた愚書、小説「葬儀屋七万歩才のあの世の旅」の登場人物に「傾国」という文字の入った戒名の絶世の美女が登場するが、「傾国」とは国家を傾けてしまうような影響力を与える美人という意味で、唐の時代の故事から伝わっている。

その小説の中には故事に因んだ文字を戒名に抱く人物達が多く登場するが、ある女性の戒名に「秋扇」という文字が入っており、その故事は「秋は扇が不要」と言うところから男性に捨てられた女性となっている。

今日は阪神淡路大震災が発生してから19年目で、あちこちで追悼式が行われている。大震災に関する話題は「シーン」の「会長のコラム」の昨日の号で触れておいたが、ご興味がございましたらトップページのリニューアルボタンでリンクされていますのでどうぞご笑覧を。
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