2005-04-30
付加価値? NO 1142
気が付けば世の中はゴールデン・ウイーク。仕事柄から曜日や休日に関係ない私、ふと思い出したのが服用している薬のこと。<連休突入、土曜日だ>ということで朝からお医者さんへ。
血圧チェックが済んだ時、先生から予想もしなかったお言葉を耳に。「最近、ウナされることや悪い夢を見ることはありませんか?」
そう言われたら変な夢を見ることが多いようで、その旨を伝えると意外な事実を知ることになって驚愕。<先に教えておいてくださいよ!>と思ってしまった。
「2ヶ月ほど前から服用されている『半錠』の薬ですが、副作用で『悪夢』や『ウナされる』ということがあるのです」
この薬は朝食後に血圧降下剤と一緒に服用しているものだが、心拍、脈拍による身体への負担を考慮し今日から1錠に増やされることになり、それだけ悪夢に脅かされるパーセンテージがアップすることになってきた。
身体の動きを軽く感じる効果があるそうだが、深夜の悪夢は遠慮願いたいもの。こんな場合、就寝する前に素晴らしい光景や憧れる世界をイマジネーションとして描くことが対処法。ひょっとしたら「独り言」のネタがいっぱい生まれるかもしれないと思っている。
出勤して隠れ家に入ると男女2人のスタッフが映像を観ながら嗚咽している。画面には過日の「偲ぶ会」で放映された15分間の人生ドラマが流れている。ナレーターのキャスティングが最高。
不幸な終焉の儀式で「不幸でない」ひとときを音楽、映像、文字、言葉で創造する。今回のシナリオ構成の完成度は非常に高く、あまりタッチしなかった私だが、これこそ大阪高級葬儀のプロデュース・ソフトが見事に組み込まれていると感じていた。
葬儀は悲しくて淋しいもの。でも、それだけで送ってしまっていいのだろうかというのが私の疑問。この映像をご覧いただいて皆様全員が涙を流されただろうが、それは決して「お涙頂戴」の世界ではなく「よかったね」という心情を抱かせるもの。
「よ かったね」の対象は、故人の人生と残された家族の存在が相まって、見事に生き抜かれたことを表現申し上げ、ご家族やご友人などのあたたかい心の「総意」を 「かたち」にするもの。それこそ「葬慰」のための「創意」であり、参列者の「送意」がひとつにまとまって「不幸でない」ひとときが生まれる、そこに究極の 「命の伝達」が完成するものと確信している。
現在の葬祭業界では、この部分に気付かれる方は皆無に等しく、トータライフ協会のメンバー や久世塾の塾生から広まりつつあるところだが、この映像を初めてご覧になった葬儀社さんなら間違いなくカルチャーショックを受けられ、次の日から仕事に対 する意欲が確実に失せてしまうことだろう。
弊社の企画室には個性あるスタッフが結集している。それぞれの特技を活かして様々なものを創 造している。それらの一部は協会のメンバーや塾生達にオープン化されていく筈だが、そこに大きな心配もある。派遣司会者さんの立場でこの現実を知られたら どうなるだろうということ。派遣先の葬儀社さんのギャップに苦しまれることになるからだ。
次回の久世塾、そこで2本の人生シナリオ映像をご覧いただく予定だが、そこにどれだけの付加価値を感じてくれるかが塾生のレベル意識だと信じている。