2006-06-27

ニュースから  NO 1548


 新聞に「川合伸旺」さんの訃報記事が掲載されていた。テレビの水戸黄門や暴れん坊将軍での悪代官役で有名だったが、意外な一面に「いわさきちひろ」さん的な可愛くてやさしい「童」の絵を描いておられた。

「脚光を浴びる主役より悪役を演じる方がどれだけ大変か」は、ある有名な悪役専門俳優の言葉だが、ポール・ニューマンの吹き替え声優に魅力を感じていた私、ご逝去に心から手を合わせる。

 死因は「脳梗塞」となっていたが、その引き金になったのは2年半ほど前に行われた「腹部大動脈瘤」の手術。何と、その最中に「脳梗塞」という大事件が起きてしまったからである。

 この「独り言」を定期的にご訪問くださる皆様にはお分かりだろうが、彼と私の手術は同じ。そんなところから、今日は、私が手術前日に担当医師から説明を受けた怖~い話を披露させていただこう。

 手術前夜の一室、パソコン画面と心臓の模型を使って医師が詳しく解説してくれる。それが終わった後に、想定されるという恐ろしい危険性について話が始まった。

「少ないパーセンテージですが、いくつか問題発生が考えられます。それらをご理解いただき、ご納得の上、こちらにサインを」というようなことで、輸血、麻酔なども含まれていたと記憶するが、強烈な印象として残っているのが次のようなことだった。

「動 脈を切断する際に血管を押さえるのですが、丸い血管を変形させるところから内側に付着しているゴミのような不純物が浮遊することになり、それらが手足の毛 細血管を詰まらせると壊死というところから切断ということもあります。また、脳血管を詰まらせると脳梗塞という危険性もあり、心臓に影響を及ぼすと心筋梗 塞の引き金になる危険性が秘められているのです」

 もうお分かりだろうが、河合さんの場合、この危険因子が現実に起きてしまったという不幸なケースで、70歳時に手術を受けられたという年齢的問題誘引があったのかもしれないだろう。

 私の手術はラッキーがいっぱいあったと書いた中に、そんな複合病の併発がなかったことが含まれているわけである。

 さて、今日のニュースで大阪府和泉市が行っている行為が問題になっていた。役所に出される死亡届の情報を市会議員にファクシミリで送信するということが毎日行われているそうで、個人情報からもおかしいのでは?と市民団体組織が告訴したという事件である。

 その情報を得て議員達が弔問や会葬に行くわけだが、どぶ板選挙の最たるものという解説もあったし、賛同するという議員の姿も放映されていた。

 我が国は、まだまだ文化国家ではないというような感じのする事件。これらは我々葬祭業者にとっても秘められた問題があるので提起させていただこう。

  ある「区」で葬儀が行われた。その町の町会長という人物から信じられない依頼があって驚いた。「区内の議員に訃報通知を」と極めて当然のように命じられた から。ご当家の意思も全く考えず、そのうえに自民党議員限定というのだからとんでもないこと。中には町会長自身が後援している議院だけに自分で連絡する御 仁も居る。

これらは、あちこちの区で体験すること。冒頭にご登場いただいた川合さんが演じられていた「悪代官」レベルの町会長が、こんな平成の時代にあって存在するとは信じられない話である。
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