2009-11-13

師走に向けて  NO 2584


 喪中葉書が届き始めた。弊社でも今年に担当させていただいたお客様から喪中葉書の印刷依頼も受けている筈だが、今年は予想もしなかった入院生活があったところから、その間がぽっかりと空いてしまった感がある。

 他府県に在住する人達から届いた喪中葉書にびっくりしたものがあった。私の入院中にご不幸があったのだが、訃報通知を遠慮してくださっていたことが添え書きされていたからだ。

 そんな添え書きに手を合わせたくなる晩秋の季節、良寛様の詠まれた「裏を見せ表を見せて散る紅葉」という俳句を感慨深く思い出す。

  一昨号で書いた写真集、撮影した写真家の自宅やモデルの所属する事務所が家宅捜索を受けたそうだが、撮影場所の一つとなっていた青山霊園の関係者の怒りが 報道されていた。友人である落語作家の「サンサンてるよ」さんなら「売れ行きはボチボチです」とオチで結ばれるかもしれないが、プロデュースをした人達も 最低限度のマナーだけは理解して欲しいものである。

 昨日の朝、喫茶店でコーヒータイム、そこへ顔馴染みの地域役員さんが来店、町会内でご不幸があったそうで、ご家族が向かわれた病院から移送の依頼があったらよろしくと承った。

 葬儀の依頼はお客様に選択権があり、どこの業者を指名されようがご自由だが、この数日の天候から弊社の式場利用をお考えくださったみたいで、会社から「ご依頼の電話がありました」と報告があったので「特別に」と命じておき、お通夜の式場でご遺影に手を合わせてきた。

 さて、サイパンで拾骨された戦時中の遺骨、成田空港でカートに積んで運ばれた行為が問題になり、担当していた職員が謝罪するという出来事があった。これも基本的な礼節欠如という

  我々の日々の仕事にあってマンネリは恐ろしい。ご本骨を収める「お骨袋」や別に用意する「お骨箱」などをぶら下げる行為は絶対に許されず、まだ入っていな い空の状態でも両手で大事そうに抱えて持ちたいもの。そこに収められるものが「ご遺骨」なのだから当たり前のことだろう。

 拾骨、そして還骨の儀が済んでご遺族がご帰宅される際、喪主さんが車を運転されるところから、ご位牌やお骨箱を手提げ袋に入れて運ばれることもあろうが、どなたかに大切に抱いていただきたいと願ってしまう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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