2017-02-08

久し振りに  NO 5974

旅館の夜食この世に生を享けた以上、何時かこの世を出立するのは当たり前だが、年、月、日から時計の針が短針、長針から秒針になってその時を迎えるまでのひとときを過ごす。

昨年の12月の初旬に右後頭部にピリピリ感があって気になっていたが、時折に左側を見ると稲妻のような兆候があるのは前からで、それは目が不自由になって来ていた原因でもあった。

師走も中旬を過ぎて下旬になった頃、もしも年末年始の医院や病院の休診の時期に体調異変が発生したら大変だと考え、休診前日の29日に医院で様々な薬を処方して貰っておいた。

年末から急に体力の低下を感じたが、それが予想外の症状を確認出来たのは新年を迎えた1月3日のことだった。耳学問から「帯状疱疹」であることを理解したが、ネットで検索して調べたら少しでも早く診察を受けて点滴することとあったが、軽く考えてしまって医院が開院する7日まで我慢していたのが最悪だったようで、7日から点滴とびっくりするような薬を処方されて治療が始まった。

発病から3日以内に治療を始めるのが基本的らしいが、そのタイミングを過ぎたことは最悪だったみたいで、生涯初めての長期の激痛に苛まれることになったのである。

この「独り言」やメールマガジンが休載となったことから多くの方々から電話やメールをいただき、病名を伝えると過去に体験をされた人も数人おられ、貴重な情報を教えてくれて感謝している。

昨日も特別なサプリメントを送ってくれた方もあり有り難く思っているが、人生の中で14回目となる入院が避けられたことは確かである。

体験者の話やネットの情報の中にも「温泉で温めることがよい」とあったので16日から3泊の予定で九州へ出掛けたが、出発する日の朝に医院で鎮痛剤を処方して貰った。

1泊目は昨年の春に行ったことのある「平山温泉」の湯の蔵旅館で、部屋に広い露天風呂があったので5回も入浴して温めた。

付き合って貰ったのは前回と同じ熊本県の同業者夫妻で、我々のご仏縁のきっかけを与えてくださった住職夫妻もご一緒くださった。

天王寺駅から「はるか」を利用、新大阪駅から「さくら」、久留米駅で「つばめ」に乗り換えて新大牟田駅へと予定していたが、前日の名古屋から京都までの積雪の影響で東海道新幹線に遅延が生じ、それが山陽新幹線にも影響が出ていた。

広島や山口辺りの真っ白な雪景色にびっくりしたが、遅延したお陰で久留米駅での待ち合わせ時間が3分となったのでラッキーだった。

迎えに来てくれていた夫妻の車で平山温泉へ向かったが、新大牟田駅から25分程の距離。前回に妻が気に入ってしまったので今回もここを選択したが、夕食時に日本酒やビールを美味しそうに飲む姿が羨ましく、過去に3度も入院したことのある病気のことを改めて後悔することになった。

就寝前にお願いしたマッサージさんも前と同じ方で憶えておられたのでびっくり。左肩から左胸に帯状疱疹があると伝えて始めていただいた。

次の日は「つばめ」で熊本駅まで行って駅の近くに在住する友人夫妻と昼食を共にしたが、新大牟田駅で乗車券1枚が行方不明。大阪市内から熊本駅まで購入してあり、新大牟田駅で途中下車となっていたのだが、2枚なければならないのに1枚しか見当たらない。乗降客の少ない駅なので事情を話すと駅員さん達が昨日に回収した切符を調べてくれたが発見出来ず、一人分の乗車券を再購入して熊本駅へ向かった。

「お久し振り」と改札の所で手を振って迎えてくれた友人夫妻。お勧めの和風ファミレスで楽しい時間を過ごし、自宅に移って1時間程してから2泊目を予約してあった雲仙へ行くために熊本新港まで送って貰った。

行方不明だった切符は妻がポケットの中に入れていたのを失念したみたいで、車の車内で気が付き、1000円近い無駄な費用を使ってしまっていた。

島原下港までは高速船で30分だが、過去に三角港から結んでいた航路はなくなったみたいで、今は熊本新港からフェリーか高速船となっていた。

雲仙には何度か立ち寄ったことがあったが、今回は一度宿泊してみたいと思っていた「宮崎旅館」を選択。3日前までに予約すれば諫早と長崎までのシャトルバスが利用出来るので便利だし、雲仙地獄の見える角部屋を予約しておいた。

この旅館は部屋に案内してくれた仲居さんがチェックアウトまで担当してくれるシステムとなっているのが有名だが、家族風呂の予約料金が無料となっていたことには驚いた。

仲居さんは若い方だったが、杖を手にする私のことを考慮してくれたみたいで、和室の部屋食時にテーブル席で対応くださったので楽だった。

就寝時に着用する着替えの用意や床の間の花の変更や様々なメッセージが細やかで、「さすがに宮崎旅館だ」と気持ちよく過ごすことが出来た。

次の日のバスは午前10時半に出発したが10人ほど乗車しただけで、我々以外は諫早駅で降車され、長崎駅までは我々だけで申し訳なく思った。

長崎駅で妻が「食べたい」と願っていた「長崎ちゃんぽん」を食べたが、私は別メニューを選択していた。

取り敢えず入院せずに治療で医院に通っていることをお知らせし、ご心配くださった方々には衷心より手を合わせて感謝を申し上げている。

今日の写真は湯の蔵の夕食時に準備してくれる夜食の再掲だが、竹の皮で作られた逸品であり、今回は数個を土産として持ち帰って来た。
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