2018-11-20

もう40年か!  NO 8384

碁盤朝からゴーン会長のニュースばかり。自家用ジェットで羽田空港に着陸した際に特捜関係者が待ち構えていたように機内に入り、それを中継していたテレビ局にも驚いたが、内部告発から約半年の極秘捜査が行われていたようだ。

見事な経営手腕でⅤ字開腹させて脚光を浴びたのに、いつの間にか周囲にイエスマンばかりを蔓延らせて独裁経営になっていたらしくて残念な事実。コメンテーターとして出演されていた元検事の人物が平家物語の一文が物語っていると解説されていたのが印象的だった。

制度改正から2度目となる司法取引が行われたような報道もあったが、責任が故人であって企業そのものに及ばない配慮があるように感じられ、今後の展開に注目されている。

数日前に会った陣靴と別れ際、「久し振りに囲碁でも」と言われたが、もう40年経つと考えると懐かしい。彼は堅実で慎重な棋風で10回の内1回勝てたらというレベルだった。

強い人達と対戦すると「劫」に持ち込まれて苦戦することが多かったが、その「劫」について触れている「独り言」の過去ログがあったので再掲を。

劫のこと  NO 3591
浄土真宗の代表的なお経に「正信偈」があるが、葬儀の司会者達はこの中の「五劫思惟」の部分から焼香を案内するのが基本的なことである。

落語の「寿限無」の中に「五劫の擦り切れ」という言葉が出て来るが、「劫」という文字は時間を表わすもので、一説によると水浴びされるために3000年に一度天から舞い降りる天女の衣で湖の岩が擦り切れてなくなる期間というのだから、それこそ気の遠くなる話である。

ヒンドゥー教にあって1劫は43億2000万年とされており、仏教で調べてみると八大地獄に「無間地獄」があって、その刑期は人間界の6400年を1日とし、それが6万4000年というのだからびっくりだが、ある学者が計算したら34京2413兆4400億年と紹介していた。

奈良の東大寺の末寺に「五劫思惟阿弥陀座像」が秘仏として存在していることも知られているが、「劫」という文字の不思議な意味に興味を抱いてしまう。

囲碁の世界に「劫」というルールが存在しているが、我々ヘボ碁のレベルで劫を仕掛けることは難しく、高段者を相手にした時に仕掛けられて衝撃を受けることになる。

囲碁には布石、試金石など経営哲学につながる言葉も多く、経営者は囲碁を学べと指導された歴史もあるが、高段者から「うってがえし」「おいおとし」「石の下」「鶴の巣ごもり」などで一気に萎えてしまうこともあるし、仕掛けられた「劫」が相手にとっては全くの「花見劫」になっているケースもあり、そんな場合は出来るだけ早く解消して損害を最小限にしなければならないが、ヘボ碁のレベルではこれが分からないのだから始末が悪い。

生き死に絡む「天下劫」というのもあるし、「二段劫」や「万年劫」というのもあるが、高段者はいつの間にか仕掛ける態勢を整えており、「劫だ!」と気付いた時にはお手上げ状態というケースが多い。
生きていると思っていた部分が「生き死に」が絡んで急展開に激変する。仕掛けた方は全てが計画通りに進めているが、知らなかった方はどんどん深い傷を負って沈んで行くことになる。
囲碁とは奥深い世界がある。NHKでプロの対戦を観ることがあるが、大盤解説をされているプロの話に驚くことも多い。

今日の写真は碁盤だが、この6寸盤でも榧の正目となれば数千万円と知って驚いたこともある。
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