2013-04-20

年金のこと  NO 3260


 喫茶店や蕎麦屋さんに入ると「年金」の話題が多い。ご夫婦で国民年金を受給されている話を耳にしたが、家賃と光熱費を支払ったら幾らも残らず、預金を崩して生活費に充てている厳しい現実を訴えておられた。

  昨年だっただろうか、国会の場に呼ばれて大きな問題になっていた「AIJ」事件。年金基金で甚大な被害が発生していた。我が業界も平成4年に年金基金が構 築され、組合を通じて入会を勧められ、「5年早く受給される」「全額会社負担」「社員の将来が保障され定着率がアップする」なんてメリットが並べられ、つ いその気になって加盟したが、年に2回発行される情報誌を見ながら「うまく運用されているようだ」と思っていたら、新聞やテレビで年金基金の問題が浮上し ているニュースにびっくり。

 確か平成18年だったと記憶するが、「解散します」という通知が届いて驚くことになった。しばらくするとそれまでに掛けた金額の内容が明記され、「一時金」「年金」のどちらかという選択書類が届いた。

 社会情勢から半分諦めて「一時金」を選んで手続きしたら、次の年に掛け金の半額が振り込まれて来た。

 まあこれだけでも有り難いことだと覚悟していたら、また書類が届き「一時金」か「年金」かの選択を強いられた。そこで、将来の危険性を考えて一時金を選択したら、それから数か月ほど経ったら掛け金の15パーセント」が振り込まれた。

 これで掛け金の65パーセントが戻ったことになるが、その時点で残りの35パーセントを諦めていた。そんな時に表面化した「AIJ」問題。食いつぶして損金が出た部分を加盟各社が補填しなければ事実に衝撃。我が業界が「AIJ」に委託していなかったことに安堵した。

  そんな事件が落ち着いた頃、年金機構から郵便物が届いた。確認してみたら信じられないことが書いてある。諦めていた35パーセントの掛け金について企業年 金として支給されるというのだから有り難い話。俄かに信じられない話だったが、実際に振り込まれるようになって手を合わせている。

 友人 や知人達との話題の中に、年金に対する強い抵抗感がある問題を知った。それは厚生年金などで「60歳から受給」か「65歳から受給」かを選択させる制度。 国民が「掛けた」お金で「賭け」をさせるとは何事だということ。また、長生きをしなければ損という現実。こんな制度を企画した人達の発想が寂しいような気 がする。

「NO 3255」で触れた冠婚葬祭互助会の秘められた問題を指摘したテレビ番組、偶然に観た友人が「酷い話だ」と憤慨していた。100歳以上の会員が4万人もいる事実に誰もが驚いたが、この放送から解約の件数が一気に増えそうだ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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