2002-05-04

とんでもない         NO 64


弊社が加盟する日本トータライフ協会が、組織らしい団体となってからの年月は浅く、協会HPを発信してからも、まだ、1年と4ヶ月しか経っていない。

徐々に「かたち」となりつつある頃、全国の業界で「とんでもない」という嘲笑の声も発生していた事実がある。

少子化高齢社会を迎え、葬祭業界が成長産業「ビジネス」と分析される時代に、逆行するように「愛」「命」「癒し」を理念共有することが「とんでもない」と言われた訳である。

元々、正、副理事長に就任している二人は、随分昔から「とんでもない」存在として名が売れており、2人の葬祭業に対する分析は「斜陽産業」というところで共通していた。

「東の東京杉田フューネス」「西の大阪高級葬儀」という言葉まで生まれていたように、業界に「異色なイメージ」が勝手に走っていたのだろうと思っている。

「とんでもない」の意味を角川書店編「新版実用辞典」で調べてみると、次のように記してあった。

<思いがけない> <もってのほか> <道理をはずれている>

我々2人は、道理から逸脱し、「もってのほか」だったのだろうか。
我々は、<何れ、ご遺族に歓迎される。社会の賛同をいただける>という、お客様のご満足を「夢」とし、その具現化で葬祭業の文化向上につながればと思っていただけである。

2人の創造した世界は全く異なることであったが、共通していた上述の理念。それは、やがて、信じ難くも完成することになった。

杉田氏は、葬祭哲学の第一人者と称される方で、葬祭式場が全国に3000箇所以上建設される中、独創的な専門式場「シオン」を具現化され、何処にも真似の出来ないレベルのホスピタリティサービスを提供され、全国から同業者の見学が殺到している。

ま た、私は、15年前に現在のホテル葬の到来を予測し、知的財産に帰属するオリジナルソフト「慈曲葬」を構築。ホテルでの葬送フェアの開催、また、ホテルを 会場とするお通夜、葬儀の具現化を行い、「日本で初めて」という新しいサービスシステムは、今、全国のホテル業界で注目を浴びている。

そんな我々の理念を共有したいという人達、それも若いメンバー達が次々に増え、今、協会活動は活気に溢れているが、「葬儀社」になることは「葬儀<者>」にならなければならないという「哲学」に結ばれているようで、嬉しいところである。

3月の東京研修会で、メンバー達が「シオン」での体感研修を受けたが、全員が感動し、杉田氏の奥様の協力で実現した「癒し」のナレーターのひとときは、多くのメンバー達の目に涙が光っていた。

また、過日の高知研修会では、葬祭心理学「悲嘆分析」の資料が全員にプレゼントされたが、これは、杉田氏が外国各地に出掛けられ、持ち帰られた原書を自ら翻訳されたものである。

私は、10年以上も前から、葬祭業の将来に「必ず杉田氏の時代がやって来る」と言い続けてきたが、いよいよその時期の到来かなと思い始めている。

ただ、メンバー達に言わせれば、我々2人は「やっぱり、とんでもない」オジサン達だそうだ。
2002/05/03 社会ニーズの変化と「ネット」社会
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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