2002-04-27

ホテル葬 サービス

最近、ホテル葬のお問い合わせを多く頂戴している。

これまでのホテル葬は、大規模な「社葬」を中心として、「お別れ会」や「偲ぶ会」のニーズが大半であった。
 
多様化、個性化を求められる傾向にあるニーズにお応えして、「ホテル葬」サービス提供の構築が不可欠で、長年に渡り熟考してきた「かたち」を具現化したのが、日本で初めて商標登録された「慈曲葬」である。
 
それぞれの方の人生が異なるように、そのご終焉の儀式のありかたも異なるべきとの発想は、21世紀という社会環境を迎え、やっと賛同のお声を頂戴することになったようだ。
 
お客様の中には、ホテルでの偲ぶ会の開催のために、わざわざ家族葬という形式の「密葬儀」を行なわれた方もあったが、それらを併せ、お通夜と葬儀がホテルで可能という新しいサービスシステムは大歓迎され、今後に全国のホテルへ波及していくと断言するところである。
 
このサービス提供を世に出す頃、全く考えていなかったことも起きており、「なるほど」ということを学ばせていただいたことがある。

それは、ご家族と故人の友人達だけの葬儀のご要望で、最後の2日間を静かに過ごさせて欲しいとホテルをご利用されることである。
 
講 演での質疑応答で知るところとなったが、全国の大規模な葬祭式場では、数件のお通夜、葬儀が同時に行われており、中にはパーテーションだけで区切られてい るケースもあり、隣の葬儀が丸見えというところでの葬儀に抵抗感が高まっており、そんなお考えのお客様には非常に好評をいただいている。
 
アンケート調査によると、喪主の立場で「気を遣った」「嫌だったこと」は、嫁側への親戚、兄弟の嫁ぎ先の親戚への配慮で、自宅の部屋を親戚達に開放しなければならないという「プライベートルームの崩壊」は、想像以上に抵抗を感じられていた。

 「駐車場は?」「風呂はないのか?」「洗面用具は?」「更衣室は?」「夜食はないのか?」 
などという、悲しみの遺族に負担を掛けるご親戚の「?」に関して、ホテルはすべてを完備しており、ご利用いただいたご親戚の方々の評判もすこぶる高いご満足に至っている。

  プロデューサーとして、このサービス構築で重要視したことは、お客様に「さすがにホテルだ」「ホテルらしい葬儀だ」とお感じいただける空間サービス提供 で、おもてなしのプロであるホテルマン達との合議で完成した背景には、言葉で表現できないような苦難の道があったが、今は、それらも懐かしい思い出となっ ている。
 
日本で初めて提供されたサービス、それは、今、全国各地のホテルさんからオファーを頂戴しているが、外部から見られるような簡単なサービスレベルではないことだけはご理解いただきたいと願っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net