2014-01-19
元気を貰って NO 3523
今日の大阪の冷え込みは厳しかった。午前中には雪が舞っていたが、京都のような積雪まではならなかった。
昨日のテレビ朝日の番組「人生の楽園」を観られた方々からメールやお電話を頂戴した。そんな中に多かったのはご主人の明るいお人柄。地域の集会所みたいな「たこ焼き」店になっていたので拍手を贈りたいが、よくぞ大震災の被害から立ち上がられたものだと感銘を受けた。
昨 秋に行った東北地方だが、八戸から「あまちゃん」で知られる久慈の方から海岸線をゆっくりと列車の乗ってとの思いもあったが、想像以上に津波の被害が甚大 で、あちこちが復旧状態で不通になっているところから新幹線の「一ノ関」からドラゴンレールで気仙沼へ向かったが、ドラゴンを呼ばれるだけにカーブが多 かったので大変だった。
大病を患ってから5年目となるが、退院した当時は進行方向に向かって座るシートしか乗れない状態位で、窓を背にするベンチシートに座ると気分が悪くなるので困っていた。
そんなところからバスや車にはしばらく乗れず、抵抗なく利用出来るまでしばらくの月日を要したが、入院中のリハビリに対する努力は先生方が驚かれるほどで、その結果が現在に至るみたいで有り難いことだと手を合わせている。
リ ハビリのテストで情けなくなったことを憶えている。入院してから半月後ぐらいに行われたものだったが、「お手玉」を2メートル程度離れた所に置かれた葉書 大の箱に入れるのに、左手はすべて1メートルぐらいオーバーしてしまい、右手では1メートル手前に集まってしまったので衝撃だった。
右手は思うように機能せず、長嶋名誉監督みたいになると覚悟していたが、その数日後に奇跡的に動き始め、リハビリの先生が「奇跡です」と言われたのが印象に残っている。
遡れば救急車で病院に運ばれた際の医師と看護師さんの会話が忘れられない。これで人生終わったと思うほど深刻な状態で、耳だけ正常に機能している中で次のようなやりとりが聞こえて来たからである。
「脳幹損傷。延髄損傷。右半身麻痺。呂律回らず。左半身温覚痛覚麻痺。嚥下障害により誤嚥性肺炎。声帯一方損傷。複視兆候」
そんな状態から杖を手に旅行出来るようになったのだから奇跡である。声帯を半分失ってしまったのでおかしな声だが、何とか言葉によるコミュニケーションが可能な状態まで回復した。他府県で講演をすることも出来たので有り難く感謝をしている。
車の運転は一切しなくなったが、ジパング倶楽部に入会して列車を利用することが多くなった。昨秋に北海道で3日間過ごし、函館から八戸を経て気仙沼に立ち寄ることが出来た。
昨日の番組で採り上げられていた彼女が、宿泊していたホテルへ迎えに来てくれた際、杖を手にする姿を見て驚かれていたが、経緯を話すと奇跡みたいと言われた。
大病は、私に与えられた試練と考えているが、気仙沼に行って震災の体験談を拝聴した際、自分の幸運を改めて考えさせられることになった。番組のタイトル「人生の楽園」そのままに、明るく前向きに過ごされるご夫婦の姿に元気をいただき、再会が良薬となったような思いである。