2004-11-21
エライこっちゃ NO 982
我々葬儀社に日曜、祭日は関係なく、年中無休の24時間営業が続いている。
そんなところから社員の休日は交替制となっているが、キーマンとなる責任者達には辛いものがある。
特に気の毒なのが幼い子供のいる社員で、「事件だ」と呼び出される刑事ドラマで家族に泣かれる光景がよく理解できる。
通夜の担当や深夜勤務もあり、労働基準法の就労時間の問題が頭を悩ませるが、休日の日数や週の勤務時間にあって、弊社は葬祭業では恵まれた環境だろうと自負している。
弊社にはタイムカードが存在しているが、大手葬儀社の大半がタイムカードを設置していないらしい。その要因が就労時間のオーバーということだが、暗黙の了解と賃金で解決しているようだ。
弊社スタッフの平均年齢は28歳ぐらいだろうが、今日から出社した女性スタッフによって27歳台になった。
その彼女、入社早々「隠れ家」に入り、山ほどあるビデオテープの整理を命じられていた。
彼女は、先月に祖父の葬儀を体験されており、その時、葬祭業の仕事に興味を抱いたと入社志望動機を熱く語ってくれたが、数分間の映像を1本だけ見せたらウルウルした表情になり、「この会社、とんでもない会社!」と驚きを新たにしたようだ。
弊社の考えは「社員全員が総合職」で、事務や映像制作担当でも、できるだけ現場の姿を体験させる姿勢を貫いてきているし、全員に「隠れ家」で司会やナレーションの体験もさせている。
悲嘆パニックに陥るご遺族との打ち合わせ光景からご精算までや、受付で交わされる言葉や仕種ひとつに学ぶことは大きく、自分がどんな大切な仕事に従事しているかを理解させる最速の道だと考えている。
そこそこ司会が担当できるようになった頃、必ず陥る問題がミキサーの技術。ご読経や自身の声、音楽が、どんなバランスで参列者に伝わっているのか把握可能な体感が重要。
外のスタッフのインカム情報に頼ってばかりでは一流になれないし、選曲されたBGMの旋律や楽器構成から盛り上がりまで知る必要がある。
北海道から九州まで出掛けた大規模なホテル葬や社葬、会場となったホテルや文化ホールで、司会台の横にミキサーシステムをセッティング願ってきたのはそん なところから。自分で調整しながらアナウンスを担当すれば、ミスのパーセンテージが確実に少なくなるし、何よりハプニングに対応し易くなるメリットが。
夕方、あるお寺様からお電話頂戴し、共通の知人である遠方の鮨屋さんに行くことに。そこに東京のお寺様も来られており「来月の葬祭セミナーに出席しますから」とおっしゃられて驚愕!
カリキュラムの変更も考慮しなければならない反面、宗教者側のご意見が拝聴できる大きなメリットもあるだろうが、これは、エライことである?