2016-12-11

電話の多かった日曜日  NO 5055

以和貴出掛けていると胸部のポケットに入れている携帯電話がブルブル。気が付いて出ようと思ったら切れてしまい、着信履歴から掛け直したらつながった。

「お身体如何ですか?」と心配してくれる女性の声。「春になったら大阪へ参りますから」と言われていた。

その電話が終わってポケットに入れたらしばらくするとまたブルブル。出ようと思ったら切れてしまい、着信履歴で掛け直したら九州の同業者の友人だった。

「明日大阪へ行きますから」とのことだったが、彼は40年近く毎年の夏と冬に訪ねて来てくれる。時には奥さんを同伴したり学校の休みの日には孫さんを伴って来るが、考えてみれば交通費や往復の所要時間が大変だ。

「弊社があるのはお陰様でと感謝の思いからです」と40年近く続いているので恐縮してしまう。地元では地域の重職を歴任しているが、葬儀式場の他に取引先であった料理会社をそのまま受け継ぎ、広い土地を購入して料理会場まで作ってしまい、連日繁忙状態になっている。

今春に夫婦で訪問したことがあるが、その時に「食中毒に気を付けて」とアドバイスをすると、保健所が規定している検査期間を半分に短縮して対応していると聞き、如何にも彼らしいと思っていた。

いつも来阪するとお好み焼きばかり食べていたが、明日はちょっと別の食事をと考えている。

夕方に重要人物と現在の会社の質レベルについて話し合った。私が現役から外れた時から信じられないレベルに変化してしまったと指摘していたが、「プロ」とは何かを近い出来ない人達の集団なら成長することはないというのが世の常で、イエスマンに囲まれた経営リーダーの陥る典型的なケースを物語っているような気がした。

これまでに全国各地の同業者から招聘されてスタッフ教育に行った歴史がある。そんな行動が話題になってホテル業界からもスタッフ教育を依頼されるようになったのだから不思議な葬儀屋だったと思うが、葬儀社もホテルも共通している問題としてお客様のことをしっかりと考えていないという指摘で、勝手な思い込みで自己満足をしているケースが多かった事実である。

あるホテルの総副支配人から「当ホテルの顧客満足度はこのアンケート調査にもありますが、94%のご満足をいただいています」と言われたので、「6パーセントの方が満足されていない事実を把握していますか。それは何故か、という分析を客観的に考慮されたことがありますか」と返すと表情が強張って反論がなかったことが印象に残っている。

数日前、ある中堅の料理店に妻と入った。スタッフがいっぱいいるがてきぱきした若い女性が我々のテーブルを担当してくれた。

「あなたがこの店内の責任者みたいだね?」「えっ、どうしてそれをご存じなのですか?」「あなたの気配りや視線のアンテナのレベルを目にしたらすぐに分かったよ」「嬉しいです。こんなこと言われたこと初めてです」、

彼女はびっくりするほど喜んでくれたが、私が現役時代なら「あなたをヘッドハンティングしたのに」と言うと、何の仕事か興味を抱かれたみたいで、妻に「教えてください」と頼んだのだが、妻が「この人、現役時代に有名なホテルるの総支配人の招待で一緒に食事をしていた時に、担当してくれた着物姿の女性の仕種が素晴らしいと引き抜きの口説きをしたら、総支配人さんから『当ホテルのナンバーワンのスタッフを引き抜かないでください』と言われたこともあるの」と言ったが、それ以上を離さなかったので私の仕事が何かと悩んでいるかもしれない気がする。

今日の写真は葬儀式場の隣接する土地に建設された料理処「以和貴」を。
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