2020-06-07

行きたいけれど  NO 8811

青峰山 正福寺コロナの感染者が世界で40万人を超えたそうだ。誰がこんなことになると想像できたかと考えると絶対に不可能で、これからの時代はコロナと共に新しい考え方の生活が強いられる覚悟がいる。

同年代の友人と会ったら、「コロナだけは感染したくない」と行っていた。彼の次男の息子はメキシコで勤務しているそうだが、数日前に電話があり、毎日感染者がいっぱい出ていると怖がっていたそうだ。

ブラジルも深刻な状況になっているが、南米各地の感染者が増加しており、「WHO」の活動にも大きな試練が伝えられている。

我が国の感染者も相変わらず増えている。東京都や北九州市の状況が深刻である。何時になったら圏外への移動が許されるのだろうか。多くの友人や知人から電話があり、「温泉に来るように」と誘われたが、九州や北海道へ行くのは当分無理のようで外出を出来るだけ自粛しながら少しは歩くようにしており、左手に持つ自分の杖に躓くのだから情けなくなる。

同年代の仲間達は親が存在している場合には介護に苦労しているし、伴侶に先立たれた男の弱さを数多く見ている。

専門家の分析によると、夫に先立たれるのは85%で、妻に先立たれるのは15%の確率だそうだが、余命に関しては男性が「5年」で、女性が「20年」というので如何に男が弱いかと実感する。

伴侶を亡くした女性が見違えるように輝き始め、新しい生活の楽しみに日々を過ごしている人もいるが、中には毎日亡くなったご主人の靴を磨いている人もいる。

歴史に知られる聖路加病院の日野原先生は、「看取り」をしっかり出来ると悲嘆に軽減の可能性があると解説されていたが、コロナでなくなったケースはこの「看取り」が全く出来ないので遺族の悲嘆も大変となる。

ある葬儀で喪主を務められた息子さんが、「交友関係の広かった父でしたが、コロナのお陰でこんな限られた家族だけの葬儀となりました」と無念のご心中を吐露されていたが、コロナは社会で想像を絶する様々な悲劇を生んでいるようだ。

余生を考えたら「行きたい所」がいっぱいあることを再確認した。その中の一つに三重県志摩郡にある青峰山の頂上に行きたいことで、幼い頃に行った憶えがあり、頂上のお寺の山門付近から東の方を見ると、遠くに太平洋がが見えていた。

数年前、近鉄鳥羽駅で各駅停車に乗り換えて五知駅から登山口まで行ったが、22丁ある登山道の4丁付近で断念した出来事が忘れられず、次回は松尾駅からタクシーで頂上のお寺まで行って参拝したいと考えている。

頂上にあるお寺は「正福寺」でご本尊は鯨の背に乗った観音様として知られる十一面観音菩薩で古くから海上交通の目印として存在してきた歴史がある。

青峰山にはいくつかの登山道があるが、近鉄線の沓掛駅からの道を知られており、半世紀前頃に上った思い出がある。

昭和天皇の行幸の車列に向かった日の丸の旗を振った思い出も沓掛駅にあるが、その時に隣にいた同級生が警察畑を一筋に歩み、伊勢神宮の警衛のトップに就任し、昨年の秋に参拝した時に警衛の方に尋ねたら、2年前に他界していた事実を知って寂しく帰って来たことを憶えている。

「お人柄の素晴らしい方で、私も津市で行われた葬儀に参列しました」と語ってくれた警衛さんだったが、彼の実家が瓦の窯元だったことを憶えている。

今日の写真は青峰山の頂上にある正福寺で、宗派は高野山真言宗である。
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