2007-06-17

有り難いこと  NO 1891


 ご自分で育んでおられた様々な花、それをご本人がアレンジしたものが祭壇前に飾られていた。誰もが驚くご急逝、「死は前方から訪れるものではなく後方からやって来るもの」そんな教訓をまたまた噛み締めた今日のお別れだった。

 開式前、ご近所の女性がかわいいアレンジ花をご持参、それは故人のご自宅に咲いていたもの。「恐れ入りますが」とお願い申し上げ、献灯の儀に続いて「献花の儀」という形式でお供えいただいた。

 大袈裟だが秒単位で式をフォローする私の進行、代表焼香は午後1時23分」なんてアナウンスをしてその通りに進めるところから、昔から地元の方々に「国鉄みたい!」と言われてきた歴史もある。

 開式に際し、オリジナルな「奉儀」を終えてから宗教者をお迎えし、定刻で開始ということだが、時にはスタッフからサインが送られてきて「時間つなぎ」のコメントを余儀なくされることもある。

「準備、OKです」と、ご寺院控え室を確認したスタッフの言葉から「導師、法中ご入場」と発してから「ハプニングです」のサイン。<どうしたの?>と思っていたら事情が判明、装束の付け方がおかしいということで着直しされているとのこと。

 こんな場合は誰が聞いても抵抗のない言葉で会場空間の静寂を保つ。併せて、いつご導師が入場されても問題のない「つなぎ方」がテクニック、それによって何も問題がなかったように開式が迎えられる。

 ハプニングをハプニングでないように解決することは簡単ではないが、「体感に勝るものなし」の格言の背景には「修羅場」をくぐるという年輪も必要だろう。

 さて、暑さの中、ハードなスケジュールを終えてから料亭へ行った。仏教会からご招待をいただくという畏れ多い場であるが、そこはご主人、女将さんとも古くからのお付き合いがあり、先代ご夫妻も私が担当させていただいたご仏縁があった。

 会場は2階、定刻からしばらく会議が進められ、それを終えられてから入らせていただくのだが、1階のカウンターで女将さんから「特別な白ワイン」を食前酒みたいに頂戴して恐縮、それから5分ぐらいしてから合流させていただいた。

 そんな女将さんから意外なことを耳打ちされた。幹事を務められるお寺様が「社長は好き嫌いがいっぱいある。任せるから」とご配慮くださったそうで、「お好みはすべて把握いたしております」と答えたというやりとりに手を合わせた。

 そんな事情で体調の問題から飲まないつもりだったが、ついつい度を越すほど飲んでしまって反省を。と言ってもグラスで2杯程度なので誤解のないよう。

 様々な宗派の方々との会話は勉強になる。自然に耳に入ることだけでもどれだけ役立つ情報になるだろうかと自身の幸運に感謝する。
                      九拝合掌
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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