2007-10-29

こんなことも  NO 2018


 喫茶店に入ったら、今春に担当させていただいたお客様とバッタリ。中陰中に相談を受けてアドバイスしたお墓の建立だが、お彼岸に建碑の法要を済まされてご納骨をされたそう。

 店内に5人のお客さんがおられ、丁寧に御礼の言葉を頂戴しながら恐縮していたら、「お墓」の話題に興味を抱かれた人から質問があり、何やら講演の場のようになってしまった。

過去にお父様を送られ、5人の子供達で墓地を購入して「お墓」を建てたいとのことだが、「残りを子供達で平等に2割ずつ」というお考えだった。

 その「2割」というお言葉に問題があると発言したのが発端だが、伝えたかったことは「自分がお墓の費用の2割を負担した」という考え方の是正で、平等に負担しても、あくまでも施主は一人にし、残りの4人は「お供養」や「お祝い」という考え方で包むべきというものだった。

 それは、冒頭のお客様にも提案していたことで、実践されたことでそれを知られた本家の伯父さんと菩提寺の住職さんに「それが正しいこと」と褒められたと伺い、マスターやお客さん達に納得の声が揃うことになった。

「何 割を負担」なんて考え方は「揉め事の基」になる危険性があるし、「仏事」で争いに発展したら何より悲しいこと。昔からの「家」という世襲制度に於ける長男 の意味、そこに関係する祭祀権について説明したらびっくりするほど喜ばれることになり、コーヒー代をご馳走になった。

 さて、西日本に在住される著名な女性司会者が来社、新事業に関するアドバイスを済ませてから司会の研修を行った。

  彼女も「心ある司会者達」の誰もが抱く問題で悩まれていた。それは、葬儀社が高度なレベルやお客様のご満足なんて考えていないということ。せっかく目覚め て「悲しみの方々のために」と熱く燃える司会者達が次々にショックを感じてしまう現実に嘆かれ、葬祭業界の意識の低さに涙まで流されていた。

  ある大手葬儀社の代表者が発言したという内容に衝撃が。「葬儀なんて、その家のリピーターなんて発想は必要ない。20年、30年に一度ということだから、 適当にやればよい」と言ったと聞いて腹が立ち、「その会社との契約を破棄してきました」と耳にして喝采しながら?慰めることに。

 プロと 呼ばれる仕事で「遣り甲斐」のない世界は最悪で寂しいこと。自身を研かなくてもよいとなれば堕落の道に陥ってしまう。そして「本義」から外れた得意先は必 ず崩壊の道を進むのも世の習い。それらは最近に目だって多い食品業界の堕落が顕著に物語っているような気がする。

 歴史や業績の数字だけ に胡坐を掻く企業は急変するのが自然の道理、何事にも謙虚に正座する姿勢こそが発展の基本。そこに「お客様のご満足」の探求なくしてプロの道はない。そん な言葉で励ました彼女だが、きっと正道を歩まれ、大成功の結果を迎えると確信し、「健康に気をつけて」と後ろ姿を見送った。

 今日の結びに<こんな悲劇が!?>というご葬儀を担当することになった女性司会者のブログに大きな学びを得たので紹介を。想像だにしなかった突然の死の訪れ、遺された奥様には生後数ヶ月の子供さんが。そんなご葬儀で奥様がご挨拶をされた内容に感銘した。

 2号連載で掲載され、ご訪問はリンクページからも可能ですが「若葉のつぶやき」の検索からもどうぞ。
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