2004-01-18

霊柩車   NO 673

今日は「土用」の日曜日。出張先から帰阪し、ホテルの会合を終えて帰宅した。

 出掛けた時に心掛けていることがある。それは、出来るだけ歩くこと。駅のエスカレーターを使わず階段を上る。肩に掛けたパソコンバッグの重みが増さる。

 さて、今日の写真は「霊柩車」。ちょうどご出棺した光景だが、時代が変わり社会ニーズにも変化が見られる。

 数年前まで「宮型」が主流だった霊柩車、今では写真のような洋型が潮流になった。

 大阪の宮型は「白木」が多いが、東京や地方に行くと派手な「金ピカ」タイプが見られる。

 最近、「あんな派手な霊柩車だけはやめてね」というお声が増えた。

 過去ログにあるが、霊柩車を先頭に走行する車列。遭遇した車が優先させてくれる光景が多かったが、最近は残念なことだが割り込んでくる車が多い。

 十数年前のことだが、こんな時代の到来を物語るような事件があった。

 ある町営の火葬場が新設され、町からそこまでの道中に在する住宅自治会から問題が提起された。

 「霊柩車を見たくない」「縁起が悪い」から始まり、「子供の教育に悪い」と発言した人まで出現した。

 火葬場を移転することは不可能で、折衷案として出されたのが「宮型霊柩車をやめ、ワゴンタイプに変える」こと。

 世の中には様々な考え方があるが、「霊柩車を見て自身が生きていることを学ぶことは悪いことではない。子供の教育にもプラスになるではないか」 寂しい話だが、そんな意見は一人もなかった。

 霊柩車の車列を見て塩を掛ける人、一方に手を合わせる人も存在する。両者の子供の将来がどれほど異なるかご理解いただけるだろうが、車列に割り込む時代とは悲しくて世知辛い。

 霊柩車、それは、いつか自分が乗る車。
 火葬場への道、それは、いつか自分も通る道。

 これを読まれる方は、皆さん生きておられる方。縁起でもない「独り言」かも知れませんが、「生かされている」と考えられると得することが多いことだけは間違いないようで、「得」とは人「徳」につながるでしょう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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