2012-06-04

懐かしい  NO 2946


 スタッフから電話が。「**寺様ってご存知ですか?」という用件。それは懐かしい思い出のあるご住職のことだった。

 同行という言葉があるが、そのお寺のある地域は歴史ある昔の村として有名だった所。先代さんともご仏縁があったが、坊守さんとは市や区のPTA協議会の役員としての交流もあった。

 昔、大阪の有名なホテルで仏教会主催の大イベントが開催され、「葬儀について」というテーマで3人のパネリストが必要となり、大正大学の藤井先生や大阪大学の大村先生と一緒に私もその大役を担当させていただいた。

  一人ずつ与えられた20分を自由に話し、そこから仏教会の会長さんが座長となって4人が語り合うというものだったが、その時に私が喋った内容に衝撃を受け られたという多府県の仏教会の会長さんから、その地で開催される記念大会で基調講演をと依頼され、2ヵ月後ぐらいに達筆な依頼書を頂戴したので恐縮した出 来事として記憶に残っている。

 その大イベントの第二部の祝宴の司会を担当されていたのが冒頭のご住職。宴酣に進んだ頃にカラオケを歌わ れる方が数人おられ、ふと視線が合ってしまったら指名され、舞台上に引っ張り出されてカラオケを強制されたが、私が歌うと白けますので小噺でもと言うと、 それまで騒がしかった会場が静まり返り、シーンとなった状況の中で申し上げた小噺が大受けし、古典落語が好きだったことが改めて幸いした体験でもあった。

 そのご住職が導師を務められるのだから拝顔ご挨拶に行かなければと考えているが、何軒もお葬式が重なっているみたいで大変な状況のようだ。

 この数日、メールをくださる方が多く、過日に書いたことに起因しているようだが、全てが励ましなので心から嬉しくなって手を合わせた。

 さて、妻が所属しているサークルの一泊旅行から帰った。途中で立ち寄った店が購入して来たのが「ねずこ下駄」で、その説明書に木曽五木として「ねずこ」「ひのき」「さわら」「あすなろ」「こうやまき」の五種類の葉の絵が書かれていた。

「ねずこ」の解説には「ヒノキ科ねずこ属」として分類され、次のようにあった。
『葉はウロコ状でひのきよりは大きめ。五木の中でも寒冷の気候に耐え、湿地や陰地に生育しています。木目が細かく芳香を放ち、色合いは黒褐色で耐水性に優れ、軽くて摩擦にも強い』

 木曽と言えば「ひのき」で有名だが、昔の白木の霊柩車はそんな貴重な木材が使用され、徐々に台湾ひのきに替わって行った歴史もあるが、今や我が大阪では宮型霊柩車の姿をめにすることは稀で、大半がキャデラックやリンカーンの洋型車になっている。

 随分昔、トヨタのスタウトというトラックの改造車が霊柩車専用として発売されていたし、もっと前はアンタッチャブルの映画みたいなクラシックカーの宮型霊柩車があり、確かパッカードだったように記憶している。

 また、マイクロバス型の霊柩車もあった。現在の24人定員ぐらいの大きさだったと思うが、左後方にお棺を収めるシステムになっており、15名ぐらいが同乗出来たものである。

 一方に、軽自動車の霊柩車も存在していた事実もある。地方の田んぼの畦道を走れるようにと改造されたもので、広い道路に出て別の霊柩車に積載させる不便な対応が強いられていたそうだが、今でも存在しているのだろうかと懐かしく思ってしまう。
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