2012-11-28

師走を前に  NO 3114


 友人や知人から届く喪中葉書は寂しいもの。毎年数百枚の年賀状の交流があるところから大変で、会社で管理してくれている住所録のチェックでミスがないようにしなければならない。

  所属していたライオンズクラブのメンバーから、1月の10日頃に封書が届いたことがあった。その方は雅号を有される達筆な方で、<正月早々に何事だろ う?>と思って確認したら、中に年賀状が入っており、私の自宅の住所の丁目が違っていたことから戻ったもので、「初春や賀状帰るの寂しさや」との句が添え られていた。

 俳句で季語が重なるのはというのがあるが、そんなことを度外視して、その粋なご配慮を感じ入った思い出として記憶している。

  さて、過日の旅で持ち帰った様々なものの中に関西空港のマガジンがあり、裏表紙に「関空が空をもっと身近に変えます」と表記され、LCC専用ターミナルビ ルがオープンしたことを告知。「関空は進化を続けます」「新しいショップや飲食施設、銀行などのサービスが揃っています」「LCCは国内線も国際線も充 実、旅の可能性を広げます」「24時間、こころを動かす事実があります。関西国際空港」と記されていた。

 格安航空会社の潮流の勢いは凄まじいようで、中国の「春秋航空」が国内線に進出というニュースもあったので驚いたが、何より安全を重視して欲しいと願っている。

 マガジンの中に旅のインフォメーションというページに「エールフランス」の広告があった。「関西国際空港からノンストップで夕暮れのパリへ。日本就航60周年を迎えるエールフランスは『旅の美学』をご提案し続けます」とあったが、その下に書かれた文章に目が留まった。

『旅とは、単に出発地と目的地を移動するだけのものではなく、フランス人はそのプロセスにも美学を求めます。エールフランスはまさにそうしたフランス流の旅のスタイルを、優雅に演出する唯一のエアライン。フランスのエスプリ薫、洗練された極上のサービスをご体験ください』

  そんな内容だったが、過去にドイツのミュンヘンからパリまでエールフランスのファーストクラスを利用した体験があるが、その時の機内サービスや客室乗務員 の対応は最悪だったので疑問を抱いてしまう。スタッフは確かに「作業」をしていた。しかし到底「仕事」をしているとは思えなかったからである。

  ちょっとした嫌な空気を感じただけでサービスの世界は崩壊してしまうもので、それを挽回するには並々ならぬ時間と労力を要するものだが、我々葬儀という仕 事に従事する立場にあっては、「母が『あの世』で悲しんでいる」なんてことにならないように気を付けたいし、ホテルマンや客室乗務員以上に繊細な資質が求 められる究極のホスピタリティに携わっていることを忘れたくないものである。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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